Q3.神奈川県の法人さんから(平成9年6月のご相談)

 法人税の優良土地重課除外と買換え特例は併用できる?

 弊社は、30年来既成市街地内の甲地で食品製造工場を操業してきました。今回、ここをデベロッパーのB社に売却して、既成市街地等以外の乙地を取得し、そこに工場建築をし、機械装置を購入して、従来通りの操業を継続します。B社は、ここに15戸以上の中高層耐火共同住宅を建築します。

 この場合、B社への売却は、土地重課税の除外となる優良譲渡に該当し、乙地への買換えが、既成市街地等の内から外への買換えに該当した場合、優良特例と買換え特例は、併用できるでしょうか?

A:大丈夫、併用できます。

 一般的には、こうした特例は、措置法のダブル適用として、できないケースが多いので、そのように思いこまれているようですが、この両特例は、併用可能なのです。

 優良譲渡をした場合の長期重課税除外は、措置法62条3ですね。

 既成市街地等の内から外への買換え(追い出し買換え)は、措置法65条の7ですね。

 5年超所有の既成市街地等内の土地を譲渡して、既成市街地等以外の土地・建物・機械装置を取得した場合には、その価額の6割を圧縮損として、課税の繰り延べを受けることができます。

 これを特定資産の買換え特例といいます。

 この場合、圧縮損の算入後の譲渡益に対して、法人税本税と、5%の重課税がかかりますが、売却先が、優良な住宅建設をした場合には、その5%重課税が免除されます。

 つまり、重課税除外と、買換え特例が、両方とも適用できるというわけです。

 個人所有の土地の、優良譲渡での売却と、買換え特例の併用も可能です。

 ただし、優良譲渡も買換え特例も、それぞれ大変厳しい要件がありますので、どれひとつも漏らさないように万全の注意を払って、無事に税務特例を使えるように気を付けて下さい。

        ☆  ☆  ☆

注:このあと、平成10年1月1日以降、長期所有土地の土地重課税制度は、廃止されました。

  また、法人の特定買換制度も大幅に緩和され、既成市街地内から外への買換制度の課税繰延割合は、8割へと拡大されました。