| NO.228 平成16年度税制改正法、参議院通過、成立!−不動産・株式活性へ ('04-03-29) |
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平成16年度税制改正法(所得税法等の一部を改正する法律案)が、平成16年3月26日、参議院本会議で通過、成立しました。与党自民党・公明党の賛成、野党民主党その他反対での賛成多数での成立です。(成立改正法要旨は下記)
これにより、改正法は、当初の国会上程案のまま修正なく、4月1日より施行されます。
今改正の目玉は、不動産・株式の税率引下げ・事業用買換特例延長などによる、土地と株の利益応援です。
特に、法人は、不動産譲渡については、儲かれば課税繰延、損すれば7年繰越、連結納税の付加税は廃止でグループ内損失もしっかり生かせる、というフリーハンドに近い仕組みに変わります。
個人の資産譲渡については、税率引下げにより含み益資産の移転に拍車がかかります。
ただ、問題となっていた譲渡損の100万円控除廃止や損益通算規制は、上程案どおり、1月1日以降の譲渡から規制対象になりましたから、出口戦略税務マネージメントが重要です。
また、消費税の課税水準引き下げや平成17年以降の年金・所得控除増税も、レールが敷かれました。
一方、自社株承継についての緩和策を通じて、今後、法人個人資産対策は、戦略的にさらに有利に展開できていくことでしょう。
住宅ローン控除制度も当面、縮小を先延ばしして延長、マイホーム税制は健在です。
新制度を有利に役立てていきましょう。
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所得税法等の一部を改正する法律案(閣法第五号)(衆議院送付)要旨
本法律案は、最近の社会経済情勢及び財政状況を踏まえ、持続的な経済社会の活性化を実現するためのあるべき税制の構築に向け、住宅・土地税制、中小企業関連税制、金融・証券税制、年金税制、法人税制、国際課税等につき所要の措置を講ずるものであり、その主な内容は次のとおりである。
一、住宅・土地税制
1 住宅借入金等に係る所得税額控除制度(住宅ローン減税)について、平成十六年居住分を平成十五年分と同じ制度(住宅ローンの残高五千万円以下の部分につき、十年間、最高控除額五百万円)とし、平成十七年分以降については、税額控除期間十年間は維持しつつ、減税措置を重点化しながら平成二十年分(住宅ローンの残高二千万円以下の部分につき、最高控除額百六十万円)まで延長する。
2 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除制度について、譲渡資産に係る住宅ローンの残高がない場合を適用対象に追加した上で、適用期限を三年延長する。また、居住用財産の譲渡損失のうち、譲渡資産に係る住宅ローンの残高が譲渡価額を超える場合のその差額を限度として、譲渡損失の繰越控除を認める制度を創設する。
3 平成十六年一月一日から、土地、建物等の長期譲渡所得の税率を十五%(現行二十%)、短期譲渡所得の税率を一律三十%(現行四十%等)に、それぞれ引き下げるとともに、平成十六年分の所得税から、土地、建物等の譲渡所得と他の所得との損益通算及び長期譲渡所得の百万円特別控除を廃止する。
二、中小企業関連税制
1 非上場株式の譲渡益に対する税率を十五%(現行二十%)に引き下げる。
2 エンジェル税制について、適用対象となる特定中小会社の範囲に一定のグリーンシート銘柄会社及び一定のベンチャーファンドを通じて投資される会社を追加する等制度を拡充する。
3 取引相場のない株式等に係る相続税の課税価格の計算の特例について、その対象となる中小同族株式等の価額の上限を十億円(現行三億円)に引き上げる。
三、金融・証券税制
公募株式投資信託について、譲渡益に対する税率を上場株式並みの七%に引き下げた上で、譲渡損失の繰越控除制度の対象に追加する。
四、年金税制
平成十七年分の所得税から、老年者控除(現行五十万円)を廃止するとともに、六十五歳以上の者に係る公的年金等控除について、現行の所得に応じて上乗せする措置を廃止した上で、公的年金等控除の最低保障額に五十万円加算して百二十万円(現行百四十万円)とする特例措置を講ずる。
五、法人税制
1 平成十三年四月一日以降開始される事業年度において生じた欠損金の繰越期間を五年から七年に延長し、これに併せ、法人税に係る除斥期間を延長する。
2 連結法人の法人税率の特例措置(連結付加税)を廃止する。
六、国際課税
租税条約の相手国との間で課税の取扱いが異なる事業体に係る課税の特例を創設するとともに、条約の特典が付与される適格な条約相手国の居住者に関する手続を整備する。
七、その他
特定余暇利用施設の特別償却制度の廃止等既存の特別措置の整理合理化を行うとともに、特別国際金融取引勘定に係る利子の非課税制度等期限の到来する特別措置について、実情に応じ適用期限を延長するなど所要の措置を講ずる。
八、施行期日
この法律は、別段の定めのあるものを除き、平成十六年四月一日から施行する。
なお、本法律施行に伴う平成十六年度の租税減収見込額は、約百八十億円である。
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NO.227 消費税総額表示制度、4月からスタート−資産経営での対処法
('04-03-19)
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■平成15年個人確定申告で決まる平成17年消費税の運命
確定申告もようやく終わり。個人事業は、今回計算の平成15年分の消費税課税売上が1千万円超なら、平成17年から消費税課税、5千万円超なら簡易課税は卒業、原則課税になります。
1千万円以下の免税者が、超えたとたんに簡易課税でも25万円以上納税、という増税です。
また、商品の支払総額が一目で分かるようにという趣旨で、4月から消費税の総額表示制度がスタートします。消費税を表示から潜らせて、将来の税率引き上げ準備かとの批判もあります。
■資産経営に関わる消費税の総額表示Q&A−公正取引委員会と国税庁がそれぞれ通達
Q1.総額表示とは、どのように表示すればいいんですか。
A:10,000円の駐車料金の総額表示の例 は、10,500円、10,500円(税込)、10,500円(税抜10,000円)、10,500円(うち税500円)、10,500円(税抜10,000円、税500円)、10,000円(税込10,500円)と、とにかく支払総額である「10,500円」さえ表示されていればよいのです。
一方、次の表示方法は、総額表示にはなりません。10,000円、 10,000円(税抜)、税抜10,000円、10,000円(税別)、価格10,000円+税、本体10,000税500円などは×です。
Q2:総額表示の対象からはずれるのはどんな場合ですか。契約書でも総額表示が必要ですか。
A:総額表示の義務付けは、不特定かつ多数の者に課税資産の譲渡等を行う場合が対象ですから、次のケースは対象外です。1.価格を表示しない取引時価など、2.当分の間の業者間取引、3.見積書や契約書、4.レシート・領収書、5.希望小売価格、6.口頭による価格の提示。
Q3:「税抜価格」を大きく表示し「税込価格」を小さく表示することはいけませんか。
A: 百円ショップなどへの配慮から、税込価格の前に税抜価格を表示する方法が認められました。税抜のみ大きくするのは一般消費者に誤認されなければよいとしても、景品表示法上問題です。誤認を防ぐために、税込価格は税抜価格と同様に分かりやすく表示されることが必要である、と公正取引委員会は注意を喚起しています。
Q4:料率表示の場合はどうですか。
A:商品の単位価格や手数料率表示など、事実上その取引価格を表示しているものについても「総額表示義務」の対象です。例えば仲介手数料など、取引金額の一定割合(○%)などです。不動産仲介手数料
売買価格の3%→売買価格の3.15% などです。ただし、その基礎となる取引金額が税込価格とされていれば割合を変更する必要はありません。つまり、駐車場賃料10,500円(仲介手数料1ヶ月分)と表示されていればよいことになります。
Q5:消費税を総額表示すると、領収書や契約書に貼付する印紙代も上がるのでしょうか。
A:領収書は総額表示の対象ではないのですが、表示方法に注意しましょう。
1.総額表示額のみが記載された文書の場合は、印紙税法上は税込額が課税対象です。
2.税込額と税抜額が記載された場合は、消費税を含めない額で印紙税を負担します。
例えば、下記のようになります。チリも積もれば山。ちょっとの注意でコスト削減できます。
領収書 30,450円 ←印紙税200円
領収書 30,450円(税抜29,000円) ←印紙税非課税
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NO.226 精算贈与の国税庁資産税情報公表−敷金精算贈与は負担付き贈与にあらず!('04-02-14)
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2月1日から平成15年分贈与税申告受付が始まりました。今年は精算贈与申告元年。初回の選択届出書や確認書など添付書類も整えて、エクスプレスも大わらわです。
■精算贈与課税制度を使った贈与への国税のブレーキに、待った!
この最新トピックNO.222でご報告していた敷金保証金付き賃貸住宅を贈与した場合の贈与評価額。昨年来の国税担当官の回答は、債務は現金評価、建物は固定資産税評価となり、評価差額が生じるので課税の公平を欠く、負担付き贈与通達を適用して建物は時価評価するというものでした。
しかし、バブル期に負担付き贈与通達が規制対象とした借入金セット逆ざや贈与と違い、敷金は第三者テナントから受け入れるものであり、その引き継ぎに租税回避の意図はないのです。
このたび国税庁は、相続時精算課税制度についての平成16年1月20日付質疑応答事例を公表、そこで前言撤回の文書を出しました。昨今強面の国税、今回はきちんと対応してくれました。
■敷金精算済みの賃貸住宅贈与は負担付き贈与とせず!−国税庁資産税課情報で回答
国税庁資産課税情報第1号平成16年1月20日付質疑応答事例
Q13:
父親から賃貸アパート(建物)の贈与を受けた長男は、本件贈与について相続時精算課税を選択した。ところで、本件贈与に当たって、父親は、賃借人から預かった敷金に相当する現金200万円の贈与を同時に行っている。この場合、負担付贈与通達(平元.3.29付直資2−204外1課共同)の適用を受けることとなるのか。
A:
敷金とは(敷金とは、不動産の賃借人が、賃料その他の債務を担保するために契約成立の際、あらかじめ賃貸人に交付する金銭(権利金と異なり、賃貸借契約が終了すれば賃借人に債務の未払いがない限り返還される。)であり、その法的性格は、停止条件付返還債務である(判例・通説)とされている。
また、賃貸中の建物の所有権の移転があった場合には、旧所有者に差し入れた敷金が現存する限り、たとえ新旧所有者間に敷金の引継ぎがなくても、賃貸中の建物の新所有者は当然に敷金を引き継ぐ(判例・通説)とされている。
ところで、本件問いのように、旧所有者(父親)が賃借人に対して敷金返還義務を負っている状態で、新所有者(長男)に対し賃貸アパートを贈与した場合には、法形式上は、負担付贈与に該当するが、当該敷金返還債務に相当する現金の贈与を同時に行っている場合には、一般的に当該敷金返還債務を承継させる意図が贈与者・受贈者間においてなく、実質的な負担はないと認定することができる。
したがって、本件問いについては、実質的に負担付贈与に当たらないと解するのが相当であることから、負担付贈与通達の適用はない。
(注)なお、本件問いについては、実質的に負担付贈与に該当しないことから、譲渡の対価がないため譲渡所得課税は生じない。
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つまり敷金に相当する現金の贈与を同時に行っている場合には、「敷金返還債務を承継させる意図がない」として、贈与建物評価は有利な固定資産税評価。安心して収益建物贈与OKです。
逆に敷金精算を忘れた贈与は、負担付き贈与とされてしまいますから、注意が必要です。
■所得税・法人税・相続税対策を考えると−やはり有効な法人化・サブリース化・資産法人化
では、80歳の父上から50歳の後継者に収益建物と敷金を贈与した場合、次は後継者の所得税が高額化、また、贈与しただけでは土地の課税評価が上がってしまいます。せっかくなら次なる所得税・相続税対策も有利にしたいところです。そのためには法人化・サブリース化・資産法人移転は、やはり有効です。
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NO.225 拡充マイホーム譲渡損繰越特例で救済される人、されない人
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平成16年1月16日、財務省の税制改正の要綱が閣議決定されました。これで2月の法案国会上程へ、一気に進みます。
平成16年税制改正大綱に潜んでいた個人不動産売却損の損益通算規制は、平成16年以降、損は税金で救済されず泣き寝入りで終わってしまうという昭和22年以来の所得税法の歴史を覆す改悪法です。
そもそも3月国会成立予定の法律で、この1月以降の譲渡まで規制しようというこの改正、税理士会も遡及立法の無効を唱えて抗議したようですが、聞く耳持たず、閣議決定に至りました。
仮に、施行を4月以降など法成立以降にすると、それまでに一斉に駆け込み譲渡が集中し、地価状況に甚大な影響を及ぼすだろう、譲渡益の税率は軽減してるんだから、譲渡税制全体ではバランスしてるじゃないか、というのが、その理由のようです。
もちろん、譲渡損の繰越適用者と譲渡益の税率軽減適用者は、全く別な人なのですから、とんでもないことなのですが。
■マイホームは救われるか?−マイホームの譲渡損にも壁■
平成16年度改正で、マイホームの譲渡損の損益通算と繰越控除制度が緩和されました。
一般譲渡の損益通算が廃止されますから、繰越控除が可能なのは、この住宅譲渡損と災害損失のみとなります。
改正後の住宅譲渡損の特例では、
@ ローン完済後のマイホームの買換ケースもOK。
A 債務超過(売却額よりローン残債額が多い)で買換しないケースもOK、です。
これをまとめると、次のようになります。
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@特定居住用財産の買換えの譲渡損失 |
A特定居住用財産の譲渡損失(創設) |
| 該当するケース |
ローンで買換 |
売っても残債が完済できない債務超過 |
| 売却住宅の所有期間 |
譲渡した年の1月1日で所有期間が5年超
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| 譲渡日 |
平成16年1月1日から平成18年12月31日まで
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| 買主 |
親族等以外
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| 控除適用年の所得 |
控除する年の合計所得金額が3千万以下
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| 売却住宅のローン残債 |
不要(今回改正)※ |
譲渡契約した日の前日に残債あり |
| 転居住宅 |
10年以上の借入で取得(親族借入不可) |
不問(賃貸住宅や実家でもOK) |
| 損失繰越適用年まで借入残高継続 |
| 床面積50u以上の所有権家屋 |
| 損益通算・繰越控除対象損失 |
譲渡土地面積500u超対応損失は除外 |
「住宅ロ−ン残高−譲渡価額」を限度 |
※平成15年末までの譲渡は、譲渡前日にローン残債必要
反対に、マイホームに売却損が出ても次の場合には、繰越控除はおろか、損益通算もできません。
●所有期間5年未満で、値下がり覚悟で売らざるを得ない人。
●ローンから解放されたい人。
●繰上返済してきて、次は小ぶりな住宅ローンしか組めない人。
●高齢でローンが組めない人。
■リスクのとれないこれからの個人不動産の取得戦略−出口戦略・法人利用とセットで■
1.個人の不動産売却については、リスクがとれなくなりました。
取得や投資段階で、ずっと持ち続けるのか、いずれ売却するか、出口戦略とセットで計画を立てねばなりません。
特に、値下がりのない物件選定が、決定的に重要になります。資産価値とは、収益価値と出口価値の総体です。
2.残念ながら売却損が出る場合は、譲渡益物件と同年売却とする長期資産計画が必要です。
3.事業用買換特例は延長されました。所有資産全ての収益アップと収益資産への組み替え、有利になった法人税務を資産戦略の中心にして展開していく資産計画の再構築が求められます。
ここから先は、エクスプレス経営資産セミナーでどうぞ。
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NO.224 平成16年度税制改正大綱決定−株も不動産も譲渡税率一元化に
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平成16年度自民党税制改正大綱のページへ
■個人の譲渡税制
□不動産譲渡税、長期20%、株式並みに軽減
懸案だった不動産譲渡税が長期譲渡20%、短期譲渡39%に下がり、長期分は株譲渡税率と並びました。国交省の要求していた資産所得の一元課税の一歩です。
先祖伝来の土地を1億円で売るなら、平成16年1月1日以降は552万円の税軽減です。
優良譲渡も、2千万円以下は14%と、従来の居住用財産並の軽課。
さらに、長期所有の土地建物から国内土地建物設備機械に買い換えて8割課税繰延できる特定事業用資産の買換特例も3年延長です。
益出し譲渡なら、契約はすぐ済ませても、引き渡しを年明けにしてもらえば、減額後税率が使え納税も平成17年3月というわけです。
□長期譲渡所得の100万円非課税廃止
税率は下がりましたが、100万円の特別控除が廃止。20万円は増税です。3人共有物件なら300万円非課税だったのですが、そのメリットも消えます。
□不動産譲渡の損益通算・繰越控除・還付廃止
エクスプレス情報NO.145でご報告の通り、平成16年の所得税から不動産譲渡損の他の所得との通算が廃止。青色申告の特典が、一つ消滅します。
つまり、不動産譲渡については、儲けた人は軽減、少ししか儲けなかった人は増税、損した人は泣き寝入り、の優勝劣敗税制です。
1.損失救済のケース
これにより、不動産譲渡損で税金救済されるのは、@他の譲渡不動産で売却益がある場合の内部通算、A特定居住用財産の譲渡損、B災害損失等の場合だけになりそうです。
2.含み損がある場合の緊急対応
含み損を抱えた個人所有不動産がある場合は、何が何でも年内に損出し譲渡実行です。
外部売却は困難でしょうから、年末までに同族法人などへ契約だけでも確定させましょう。この期を失すると、他の不動産で益出し譲渡のできる時まで待たねばなりません。
3.3月までの譲渡も増税?
気になるのは、この改正の成立は平成16年3月国会。それなのに、平成16年分から適用となれば、制度成立前の譲渡も一緒に増税の網にかかってしまいます。財務省はそんな信義則違反をまたもやってしまうのか、見守りたいところです。(エクスプレス情報NO.59)
□特定居住用財産譲渡損損益通算・繰越新設
不動産譲渡損の通算を認める制度です。
これまで借金付き居住用財産を売って借入で買い換えた場合に、譲渡損を繰り越せましたが、借入残高が売価より多い場合、損失を3年間繰越しできるようになります。マイホーム値下がり損が大きく、ローンが多額な場合、実家に戻る、賃貸に移るなど、買換をしなくても損を認めましょう、というわけです。
■自社株税制
□非上場株の譲渡税を20%に引き下げ
今改正は、所得課税をキャピタルゲイン(値上益)課税は20%に、その他課税(インカムゲイン=収益)課税は総合課税に、という二元所得課税の布石です。
非上場株の譲渡税率も6%減の20%に。自社株のフットワークが軽くなるでしょう。
□自社株評価減−最大3千万円→1億円に
平成14年に創設され、徐々に緩和されてき
た自社株評価減特例。純資産20億円以下の非上場企業のオーナー株について、2/3について、10億円以下まで10%の減額になります。つまり、改正前最大3千万円の減額が最大1億円になりますから、小規模宅地の特例との併用と併せて、利用価値が上がりそうですが、願わくば、減額率10%は低すぎ。こちらも小規模宅地並みになんとかしてほしかったところです。平成16年1月1日以降相続対象です。
地積 u単価 坪単価
特定居住用 240u 520,833円 1,718,749円
特定事業 400u 312,500円 1,031,250円
その他 200u 1,000,000円 3,300,000円
最大減額1億円と小規模宅地の比較単価は上の通りですが、選択試算チェックが重要です。
これについては、また詳報しましょう。
□相続金庫株のみなし配当は譲渡並み課税に
商法改正に連動して、平成13年10月1日以降、発行会社への自己株(金庫株)の売却は、譲渡価額のうち資本等の金額を超える部分にはみなし配当として最高50%の総合課税が適用されます。
今回は、相続株の発行会社への売却に限って、みなし配当課税から除外。譲渡とみなして改正後の20%税率を適用します。
また、相続株ですから、相続開始から3年10ヶ月以内売却であれば、当然に相続税の取得費加算特例も併用できます。つまり、率軽減以外は商法改正前の税制度に戻っただけなのですが、自社株相続について物納や受皿会社などのストレスが軽くなるといえます。
この制度は平成16年4月1日以降の相続株に適用されます。
■個人の所得税制
□住宅ローン控除は1年そのまま、あと増税
二転三転の住宅ローン控除は、平成16年は現行どおり、17年以降、期間は10年のままで適用ローン残高を逓減、最後の数年間の控除率を0.5%とする方式に変更されます。
平成16年 5千万円以下 10年間 1.0%平成17年 4千万円以下 最後2年0.5%平成18年 3千万円以下 最後3年0.5%平成19年 2.5千万円以下 最後4年0.5%平成20年 2千万円以下 最後4年0.5%
現制度がなくなり最大160万円になってしまう、と慌てた方はいるでしょう。取得が遅れれば遅れるほど、控除額が下がりますが、ローン額が少なければ、当初控除率には影響が少なそうです。
それより優先すべきは、金利と値下がりのない優良物件選びでしょう。
□老年者控除廃止・公的年金控除引き下げ
税制の矛先は、高額金融資産を持つ高齢者に向かいます。
平成17年から50万円の65歳以上の高齢者の老年者控除を廃止、公的年金からもしっかり税金をとっていきます。65歳以上については、年金がある場合に、老年者控除相当額が割増控除になるのです。
高齢を迎えるには財産自己防衛と自己運用を図るしかありません。準備は万全ですか?
■法人の税制
□欠損金の繰越控除期間延長
青色申告法人の平成13年4月1日以降開始事業年度欠損金の繰越を現行の5年から7年に延長する懸案の改正です。
本当に回復したいのは、それ以前の欠損金でしょうが、今後の税金マネージメントでは重要です。欠損金を活かしたM&Aにも影響を与えるでしょう。
個人の不動産損失繰越が封じられるのと反対に、法人所有資産の損失は、長く手当てされ、法人がますます有利になります。
□帳簿保存期間・法人税調査の時効も延びる
喜んでばかりいられません。返す刀で帳簿保存期間7年、欠損金の法人税調査期間制限7年、脱税以外の過少申告の調査期間制限5年と厳しくなります。お覚悟を。
□連結付加税は平成16年3月末で廃止
悪評高かった2%の連結付加税は廃止になります。赤字子会社の欠損をグループで使えてしまうこの制度、これで連結納税の採用が加速するかもしれませんが、経理統合・間接部門のリストラが同時に進むでしょう。
■ 既に決まっている増税
平成16年の忘れてはならない改正は、実は赤字資本金1億円超会社直撃の外形標準課税導入であり、消費税のほぼ全事業者課税です。
これらは、既に平成15年度改正で法律になっていますから、施行されるばかりです。
いずれは消費税はインボイス方式の全事業者課税、外形標準課税は現行1億円超法人から全法人対象へと、牙を剥いて待っています。
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NO.223 平成16年度税制改正速報−地域自由事業用資産買換え特例3年延長・損出し譲渡税軽減廃止
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平成16年度税制改正大綱が、公表されます。
その内容がいち早く分かりました。
これまで全く報道されていない大変な内容が入っていますので、急遽、ご連絡致します。
改正ポイント
減税
@ 土地譲渡税 現行26%→20%、短期52%→39%
A 事業用資産の買い換え特例は、3年延長
B 住宅譲渡損の売却物件の借入残要件の緩和
C 住宅ローン控除は現行のまま1年限り存置
D 非上場株式(自社株)の譲渡税 現行26%→20%
E 自社株評価減制度限度 現行最大3億円→最大10億円
F 相続金庫株(自社株)の発行法人への売却のみなし配当課税を譲渡課税同様に20%で
G法人税欠損金繰越 現行5年間 →7年間
H青色申告特別控除 現行55万円→65万円(平成17年から) など
増税
@不動産の譲渡損失の損益通算・損失繰越・繰戻還付の廃止
A不動産の長期譲渡所得の100万円特別控除廃止
B老年者控除50万円非課税廃止 など
■益出し譲渡・益出し買換えは救済
心配されていた事業用資産の買い換え特例は、3年間の延長になりました。
ところが、とんでもない改正が盛り込まれていました。
■平成16年以降の個人土地建物の譲渡損の損益通算と繰越控除ストップ
長期所有の100万円非課税も廃止になります。
含み損を抱えた個人所有土地建物は、平成16年以降は、救済されなくなります。
これまで損出し譲渡をした場合、その損失を、他のプラスの不動産所得や事業所得・給与所得から差し引いて税金還付を受けたり、青色申告の場合には、他の所得から差し引いてなお損失があれば、翌年以降3年間繰越して、そのプラスから差引いて税金還付、前年1年に戻って税金還付、ということもできました。
これを損益通算や繰越控除といいます。
この損益通算が、そもそも平成16年以降、認められなくなります。
これからは、損失が生かせるのは、@内部通算他の土地建物の譲渡益がある場合のみ相殺、A居住用財産の買換えの場合の譲渡損失の繰越、B災害損失などのケースに限られてきます。
■儲けた人は軽減、儲けの少ない人や損した人は泣き寝入りの優勝劣敗税制
国会成立は3月下旬、それなのに、大綱で見る限り、1月に遡り適用されそうな表現です。
こんなたいへんな増税でありながら、法律成立前の譲渡に適用されるなら、呆れた信義則違反のフェイント法です。 4月以降譲渡の場合などと、手当てされるでしょうか。見守りましょう。
■簿価下げ損益通算は、平成15年末までに契約を
もし、これが大綱表現通り、平成16年の所得税から適用されるなら、損出し譲渡の税軽減を受けるためには、平成15年12月31日までに売却契約だけでも確定しなくてはなりません。
残すところ、あと2週間。日にちがありません。もちろん、外部譲渡には、今からでは困難でしょう。
同族会社などに、一度売却してしまうことでも対応できます。
ポイントは、価格の決定と、契約まで確実に行うことです。その立証資料も必要です。
エクスプレスも、急遽、不動産鑑定士先生たちと、緊急シフトを組みました。
顧問の税理士先生に早急にご相談して、むざむざ泣き寝入りすることのないようにしましょう。
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NO.222 精算贈与課税制度施行1年贈与実行前のチェック−負担付き賃貸物件贈与の解決策
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平成15年スタートした資産の生前移転促進のための相続時精算課税制度。贈与額は相続の際に合算されて相続税で精算されますが、相続税のかからない親からの贈与なら、最終的には贈与税はゼロ。
子の必要なときに必要な支援ができ、名義にこだわらずに資金が使えるようになります。(平成14年12月15日エクスプレス情報NO.132)。平成16年2月の贈与税申告書や届出書式・添付確認書式も公布されました。年末を迎えて増えてきたご相談から、気づいた点をピックアップします。
■お誕生日贈与にご注意−親65歳以上、子20歳以上の年齢カウントは、その年1月1日現在。■
20歳誕生日のプレゼントで3,500万円住宅取得して、翌年申告時点で気がついても、精算贈与適用は不可、暦年贈与課税の税額は1,470万円。後戻りができないので、がっちり確認しましょう。
■精算贈与は、親の相続まで、税務署さんとずっとおつきあい?■
精算贈与は、贈与の合計額が2,500万円(住宅資金は3,500万円)の非課税枠を超えた部分に20%の贈与税がかかります。つまり、累計贈与額が非課税枠を超えたら、1千円の贈与でも200円の申告納税義務が生じます。これは最終的に相続税がかからないケースも同じです。非課税は扶養義務者相互間の贈与や資力喪失者への贈与だけ。よくよく資金の交通整理を計りましょう。
■ 相続時に開示される生前贈与額−内緒の贈与は争いのもと。■
暦年贈与は、税率は高くてもその年で課税完結。精算贈与は、親の相続時に、贈与額合計と税額合計が他の相続人に知れることになります。詳細不明は却って疑心を煽りそう。相続税がかからなくても、内緒の不平等は争いの元。生前に親が宣言してあげる、遺言とセットするなどが必要です。
■一番喜ばれるのは、収益付き建物贈与−所得税対策・相続税対策の一挙両得■
収益建物の贈与は、精算贈与の相続税対策効果抜群です。利回10%の建築価格5千万円の賃貸建物を満室にして固定資産税評価額3千万円、70%の貸家評価2千万円で精算課税贈与したら、贈与税ゼロ。もし親が持ち続ければ相続税の対象となってします収益賃料は、全額が子のものになります。
ただし、ここでご注意。
賃貸建物に伴う借入金や預かり敷金・保証金がある場合は、負担付き贈与とされ、評価額では贈与できず、通常の取引価格、つまり償却後の取得価額での贈与であるとして時価課税を受けそうです。
負担付き贈与課税は、かつてバブル時代に2千万円の評価の貸家を5千万円の全額借入・保証金債務100万円と一緒に贈与して、他の3,100万円の別財産の分まで相続税をチャラにしてしまおう、という「節税策」を規制するためにつくられた個別通達です。
この通達が適用されれば、5千万円建物を敷金100万円をつけて贈与する場合は、2千万円の財産評価額ではなく、取得時価5千万円の贈与とされ、480万円の贈与税を負担すべし、となります。
では、それを避ける方法は?
■負担付き贈与は、時価贈与課税−サブリースで、贈与課税と土地評価限継続の一気解決■
@親が収益建物を建築したら、まず、管理会社(子の同族会社でもOK)にサブリースの賃貸契約をして満室にしてもらいます。 入居者からの敷金保証金は管理会社が預かります。
この時点で、建物は貸家(固定資産税評価の7割)、土地は貸家建付地評価(約8割)です。
Aそのうえで、親は子に建物贈与をします。最初から親は敷金を預かっていませんから負担付き贈与になりません。
入居者が変わっても、建物賃貸先は管理法人。建物や敷地の相続税評価は継続できます。
単純に子に贈与したら、土地は使用貸借、入居者が変われば評価減できなくなるのです。
B入ってくる収入が今度は子に集中して子の所得税が大変、ならば、資産法人化も要検討です。
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NO.221 国税不服審判所が裁決−
同族管理会社の不動産管理料は、20%が適正!
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不動産経営を法人化して、後継者の出資する同族会社に管理を委託するなど、資産管理法人化は、不動産の合理的経営に大変有効です。
この場合の不動産管理料が管理の度合いによって20%まではOKというのは、既にご報告済み(エクスプレス情報NO.2平成7年4月21日号)でしたが、適正管理料は20%という大阪国税不服審判所裁決(平成13年9月25日決定)が公表され、お墨付きが出たといえます。
■他社に管理委託している土地賃貸でも管理料20%OK
土地賃貸の地主Aさんは、親族出資、親族役員の有限会社を設立。その後地代の25%の管理料を払っていましたが、平成12年所轄税務署からその全額を否認されてしまったため、管理料を20%に訂正したうえで、審査請求に及んだのです。
審判所は「納税者が不動産貸付業を営むに当たり、個人事業として営むか同族会社に管理を委託するかは納税者の自由な選択に委ねられている」とし、20%の管理料の必要性、相当性に疑いを挟むべき理由もない、と裁決しました。ペーパーカンパニーは論外でしょうが、管理業務は集金程度の土地賃貸でも20%で適正とされたのです。
■法人化その1−資産管理法人の効果
資産管理法人は、不動産所有者の委任を受けて管理業務を行います。
@日本は累進税率の国ですから、一人で多額の所得を得ると最高55%の税金がかかりますが、親族に分散すると遥かに低い税率の所得税で済みます。
A親族は役員報酬として給与をもらい、給与所得控除を受けることができます。最低でも給与の5%や65万円が非課税になるのです。
B会社所有資産に含み益が生ずると、会社の株価は含み益の42%を原則差し引いて評価されます。
C会社が家や車を取得して、社宅や社有車とすることもよく行われます。
Dそのままでは個人に貯まっていき、将来相続税の対象になる収益が管理料として子どもたちに分配され、生前から子どもたちに移転できます。後継者に相続税の納税資金力をつけていきます。
E子どもたちは会社の株主や役員となり、管理業務を担当することで、後継者としての資産運用や経営の訓練と自覚を育んでいきます。相続対策は、この後継者育成が一番大事なのです。
■法人化その2−サブリース化の効果
オーナーチェンジが可能なら同族法人が建物を所有者から一括借り、外部入居者に転貸(サブリース)します。外部賃料の80%の家賃で、法人の収益は外部賃料のここでも2割。同族法人は貸主として賃貸借契約に登場しますから存在は強固。安心して法人化の税務メリットを受けられます。
特に、有利な贈与課税制度を使って収益建物を子供に贈与する前に、法人へのサブリース契約を行えば、建物敷地は、贈与後も貸家建付地評価を継続できるのです。
■法人化その3−資産所有法人化の効果
個人所有建物を、同族法人が買い取れば、賃料収入は100%法人のもの。もう管理料率でとやかく言われる筋合いはありません。損出し譲渡、相続税の取得費加算など有利な税制を使って、軽減譲渡税で移転します。土地は個人所有のまま法人が賃借しても、従前の貸家建付地に匹敵する8割評価。税務署への届出も怠りなく行えば、相続税対策として抜群の効果です。
もちろん法人化すべきでないケースもありますから、事前チェックとプランが大切です。
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NO.220 土壌汚染対策法の施行とその対応
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1.土壌汚染対策法が施行されました
「土壌汚染対策法」が平成15年2月15日より施行されています。この土壌汚染対策法の実施に伴い税務上の土地評価や土地売買取引へどのような影響を与えるのでしょうか。
2.土壌汚染対策法の概要
土壌汚染対策法は、
(1)土壌汚染状況調査
(2)汚染指定区域として指定した台帳に登録
(3)汚染の除去等の措置の実施、という流れで実施されます。
@調査対象となる土地
(1)使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場叉は事業所の敷地であった土地 (土地汚染対策法第3条)
なお、特定施設とは水質汚濁防止法施行令別表第1に定める施設をいい、工場以外に病院 や飲食店など厨房施設や洗浄施設を有するものも含まれています。
(2)土壌汚染による健康被害が生ずるおそれがある土地として、都道府県知事から調査 命令があった土地(土地汚染対策法第4条)
したがって、使用が廃止された工場等の敷地だけでなく、現に稼動中の工場等の敷地でも、 調査命令があれば調査する必要があります。
A調査義務者
調査義務者は、あくまでその土地の所有者、占有者、管理者(以下「土地の所有者等」)で特定施設を設置した者です。
もし、過去にその土地が汚染された可能性があり、土地の所有者等と実際の汚染原因者が異なる場合であっても、汚染原因者は調査義務を負いません。
B汚染指定区域の指定
土壌汚染調査の結果、一定基準を超えて汚染されていることが明らかになった土地は、都道府県知事により指定区域として指定され、公示されます(土地汚染対策法第5条)
C汚染除去の措置
汚染指定区域の指定を受けた場合には、土地の所有者等は、汚染の除去をしなければなりません。
この場合において、汚染原因者が明らかな場合には、汚染原因者に対し汚染の除去費用を求償することができます。
しかし、汚染原因者に除去費用を求償するためには、行政手続の聴聞や弁明等の過程で汚染原因者であることを証明し、かつ、都道府県知事が相当と認められる場合に限られます。
3.税務上の財産評価への影響は?
@土地の財産評価
土壌が汚染された土地の相続、贈与時の土地評価はどうすれば良いでしょうか。土壌が汚染された土地については取引価格にマイナスの影響がでてきますし、汚染除去費用の負担をしなければならない可能性もあります。
汚染された土地を相続又は贈与する場合にも、そのマイナス要因は土地評価に当然に反映されるべきですが、現時点で、土壌汚染対策法施行に伴う財産評価基本通達改正はされていません。
A財産評価上の時価とは?
相続税法上の財産の価額は時価によるものとされ、「時価とは、課税時期において、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいい、その価額は、この通達の定めによって評価した価額による」
(財産評価基本通達1)と定められているにもかかわらず、「この通達」には、まだ土壌汚染に係る土地評価の定めがありません。
また、財産評価基本通達には、次のような定めがありますが、この通達では何の解決にもなりません。
(1)財産評価基本通達5
「この通達に評価方法の定めがない財産の価額は、この通達に定める方法に準じて評価する」
(2)財産評価基本通達6
「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する」
Bどのように土地を評価すべきか?
現時点で土壌汚染土地を評価するには、次の2つの方法が考えられます。
(1)利用価値が著しく低下しているとして評価する方法
財産評価基本通達に定めはありませんが、
「騒音、日照阻害、臭気、忌み等により、その取引価額に影響を受けると認められる宅地」
については、その影響により利用価値が低下していると認められる部分の面積に対応する財産評価額に10%の評価減を斟酌して差し支えないという国税内部の取扱いがあります。
「土地評価の実務」(大蔵財務協会)参照
(2)鑑定士による鑑定評価を依頼する方法
残念なことに、必ずしも鑑定評価がそのまま評価是認されるものとは限りません。しかし、適正に評価しようとする場合には、鑑定での評価減による減税効果と鑑定評価否認による税務リスクなどもふまえた上で個別に検討する必要があるでしょう。
D土壌汚染土地の物納
財産評価上、評価減額できないのであれば、その高い評価額で物納することはできるでしょうか。
この点については、平成15年6月24日付で相続税基本通達42−2が改正されました。
ここでは、物納財産として「管埋又は処分をするのに不適当であると認める」財産の中に、(1)土壌汚染対策法により汚染区域として指定されている土地
(2)都道府県知事から土壌汚染状況の調査命令が出されている土地
が追加されました。
これにより、上記汚染状態にある土地は汚染状況が改善されない限り、物納財産として許可されないことになります。
もし、高い土地評価額に対し相続税が課税されたにもかかわらず、その土地を物納で収納してもらえないのであれば、土地評価額の見直し(更正の請求)も検討しましょう。
4.土地売買取引への影響は?
土壌汚染対策法の施行に合わせ、土地売買取引に係わる法制も改正されました。
特に不動産を購入する場合には注意が必要です。
@宅建業法施行令の改正
宅地建物取引業法施行令の一部改正が平成15年2月15日から施行され、重要事項説明事項に土壌汚染対策法第9条第1項から第3項まで(指定区域内における土地の形質の変更に関する制限)が追加されました。
宅建業者は、売買等に係る対象物件が汚染指定区域内にある場合にはその旨を重要事項として説明しなければなりません。
ただ、重要事項説明義務はあくまで既に汚染指定区域として指定されている土地に限られますので、汚染指定前の状態の土地(過去の汚染の可能性のる土地や汚染調査必要の可能性ある土地)についてまでは、重要説明事項に含まれていません。
A宅建業法の解釈・運用の考え方についての一部改正
国土交通省は平成15年7月10日に、「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方について」の一部改正され、宅建業法において「その他留意すべき事項」として「不動産の売主等による告知書の提出について」が追加されています。
ここでは、「宅地又は建物の過去の履歴や隠れた瑕疵など、取引物件の売主や所有者しか分からない事項について、売主等の協力が得られるときは、売主等に告知書を提出してもらい、これを買主等に渡すことにより将来の紛争の防止に役立てることが望ましい。」とし、例えば土地売買であれば、
(1)境界確定の状況
(2)土壌汚染調査等の状況
(3)土壌汚染等の瑕疵の存否又は可能性の有無、過去の所有者と利用状況
(4)周辺の土地の過去及び現在の利用状況」
などを「売主等が知り得る範囲で告知書に記載」し、「売主等の告知書を買主等に渡す際
には当該告知書が売主等の責任の下に作成されたものであることを明らかにすること」と
されています。
土地を購入するときは、宅建業者を通じ、売主等に対し告知書の作成を依頼するようにし ましょう。
B不動産鑑定評価基準の改正
不動産鑑定評価基準が改正され、平成15年1月1日から適用されてます。
今回の改正で、鑑定価格形成要因に係る調査事項として土壌汚染等の地中の状態についての項目が具体的に明記されました。 土壌汚染状況について鑑定士はどのように判断をしたのか依頼者や利害関係者に対して説明責任を果たさなければなりません。
ただし、説明責任さえ果たし依頼者や利害関係者の了解さえ得れば、汚染状況を鑑定価額に反映させない鑑定評価が可能です。
購入する土地について、汚染の可能性のある土地の鑑定評価を依頼するときは、鑑定士より十分説明を受けるようにし、必要に応じ汚染が鑑定評価に与える影響を鑑定評価に反映させるよう依頼するようにしましょう。
5.その他の影響
土地時価が影響するのは、土地売買取引、税務上の財産評価にとどまりません。
固定資産税評価や銀行の土地担保査定、企業会計上の時価会計等にもその影響は及ぶものと予想されます。
いままで目に見えなかったものがいろいろ表に出てきます。
でもそれが本来の姿なのでしょう。
参考文献:
土地土壌対策法 なるほどQ&A(中央経済社)
土地評価の実務 (大蔵財務協会)
週間税務通信2730号、2748号 (税務研究会)
土壌汚染対策法 環境省 http://www.env.go.jp/water/dojo/law.html
不動産鑑定基準改正 国土交通省
http://www.tochi.nla.go.jp/w-new/h1407_fkaitei.html
宅建業法改正 国土交通省
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/const/fudousan/gyouhou.htm
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NO.219 1円会社が可能になった−が、与信調査は慎重に
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1.1円会社(確認会社)制度の誕生
平成15年2月1日より、中小企業挑戦支援法により、平成20年3月31日までに、経済産業大臣の確認を受けた「創業者」は、資本金1円でも、株式会社や有限会社を設立することができるようになり、続々と最低資本金以下の会社が誕生しています。会社の設立から5年以内に最低資本金基準である株式会社1千万円以上、有限会社300万円以上に増資しないと、解散するか合名・合資会社への組織変更しなければなりません。
こうして設立された会社は「確認会社」と呼ばれますが、名刺や表札に「確認」と書かれるわけではないので、登記簿や計産省の閲覧をしないかぎり、表面上はわかりません。
2.最低資本金制度廃止の商法改正も
一方、商法でも、現在の最低資本金制度を廃止する方向で検討されています。
つまり、1円会社は5年以内に増資しないといけないのですが、商法が改正されれば、資本金1円のままでも、継続できることになります。
3.簡単設立で法人化の税メリットが受けられる
資本金1円でも法人化が可能、法人化し青色申告にすれば、交際費の限度規制や青色欠損金の5年間繰越、所得分散や法人の比例税率適用など、有利な税メリットが適用できることになります。資本金1千万円未満なら設立2年間は消費税も免税です。現在事業を行っておらず会社代表取締役でない個人なら、不動産所得や利子所得があっても「創業者」になることができ、少額の資本金で法人設立できますから、法人化にも便利かも知れません。
もちろん起業するならせめて300万円くらいは準備すべき、それができないようではその後の経営安定は難しいよ、という見方は厳としてありますが、それよりも、資本の多寡のみをもって起業の芽を摘み取る最低資本金制度の枠を撤廃、経営安定は自己責任、という考え方なのでしょう。
4.1円会社の手続
(1)会社設立の届出
設立登記後直ちに経済産業局へ届出。提出書面は経済産業局で公衆縦覧。
(2)配当制限の特則
配当するためには、会社の純資産額が、最低資本金額を上回ることが要件です。
(3)計算書類を毎年提出し、貸借対照表の公衆縦覧。
つまり、会社は簡単にできるけれど、確認会社としてたえず経済産業省に財務内容を報告し、閲覧されることになりますから、5年内の増資用資金を含めて、健全な経営に邁進することが必要なのです。
5.ますます重要な与信管理
一方、会社経営の立場からこの制度をみてみましょう。
従来、株式会社と言えば法定資本金は1千万円以上、2年ごとの役員登記、4年ごとの監査役登記を経た会社として一定の与信を設定していた場合もあるでしょう。
しかし今後、1円会社制度を含め商法の最低資本金制度が廃止されていくならば、さらに与信調査を強化する必要があります。
例えば、賃貸経営であれば、テナント申込会社の会社案内、会社登記簿謄本、直前数期の決算書、税務申告書、保証人会社の登記簿謄本、保証人会社の決算書、会社代表者の個人納税証明書等の審査書類の的確な判定を必要とする場合もあります。
6.取引先を育てる目も
法定資本金が1億円の債務超過会社もあれば、現在は資本金1円でも超過収益力を持つ成長見込会社もあります。
今は小さくとも、マーケットと業務の核心を捉えきちんと努力する会社は、必ず成長します。
取引先の質と将来性をしっかりと見据えて、ときには育てていく姿勢が、今後の自社の経営力になるのです。
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| NO.218 平成16年消費税増税の基準期間は、進行中-消費税増税への対策を |
消費税法の一部が改正され、お客様への影響がいくつかありますのでご紹介します。
今回の改正は、平成16年4月1日以後開始する課税期間(法人は平成16年4月開始事業年度、個人事業者は平成17年)から適用。今から準備をしておきましょう。
■事業者の免税点が1千万円に引下げられます−ほとんどの事業者は消費税デビュー?!
消費税の納税が免除の基準が、課税売上高が1千万円以下(旧法は、3千万円以下)に引下げられます。
個人は平成15年中、法人は15年3月決算からの課税売上で判定します。
賃貸マンション経営で、これまでは免税だったよ、という方も、今年の駐車場収入が1千万円超えると平成17年から消費税申告が必要になります。8月決算法人はこの決算で決まります。
■簡易課税制度の適用上限が5,000万円に引下げられます
消費税の計算は年間取引の「預かった消費税−払った消費税」、年月日・相手先氏名・品名・金額を記載した帳簿・請求書を整備しなければならず、中小企業にはとてもたいへん。というわけで課税売上にみなし仕入率のざっくり計算で消費税納税額を計算する簡易課税制度選択があります。不動産賃貸やサービス業は、支払利息や減価償却費・保険料などほとんどの経費に消費税非課税、なのにみなし経費5割で益税が生じるオイシイ制度です。その適用条件が、基準期間の課税売上高2億円以下から5千万円以下に引下げ。5千万円超の会社や個人事業は、消費税の原則記帳と申告の体制を準備をしなければなりません。経理体制の見直しも必要です。
簡易課税選択には、免税事業者が初めて課税事業者になる場合、その受けようとする課税期間末までに、個人なら平成17年末までに消費税簡易課税制度選択届出書を提出すればOKです。
■課税期間の短縮は3ヶ月→1ヶ月、直前でも大規模建築修繕の消費税還付が可能に
選択により課税期間を12ヶ月から3ヶ月とする特例制度を、平成16年4月から、1ヶ月に短縮できるようになります。免税だったけど急遽決まった大規模修繕や建築。その請負金額に含まれる消費税の還付を受けるような場合にも、課税期間の短縮特例が生きてきます。ここから先は、エクスプレスにお尋ね下さい。
■総額表示が義務付けられます
平成16年4月1日から、消費者に対する価格表示は消費税込にしなければなりません。例えば、@10,500円、A10,500円(税込)、B10,500円(本体価格10,000円)、C10,500円(うち消費税等500円)、D10,500円(本体価格10,000円、消費税等500円)などです。
■今後の対応・準備−新規契約・更新時には、消費税の取扱に注意!
事業者が消費税を預かっていない場合には、価格に転嫁して消費税を預かるようにしましょう。特に、事業用建物、駐車場の賃貸など賃貸業は契約期間が長期に渡りがち。一度契約してしまうと期間満了まで、その契約で縛られますから、新規契約時は勿論のこと、更新時にも契約を見直し、実質損害が無いように消費税を預かることです。
税率が5%ならともかく、10、15%となった場合には損害が大きくなってしまいます。
塩川財務大臣が、消費税率引上に言及。経団連も消費税アップ方針。
増税スケジュールがカウントダウンを始めるからです。 |
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NO.217 平成15年度相続税路線価公表−路線価下がり続ける土地と上がる土地に、いま打つ次の一手 ■税制
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平成15年8月1日、国税庁は平成15年1月1日現在の相続税路線価を公表。ホームページでも同時公開です。平成15年度は、相続税・贈与税の税率も下がりましたから、手ぐすね引いて待っていたエクスプレスは、お客様の相続税の再試算、今年予定贈与評価でおおわらわです。
■地方都市中心商業部は▲20%台、東京都心部は下げ止まり・上昇に転換
路線価とは、相続税や贈与税の土地の評価基準になる1uあたりの価格として、公示価格の約8割で定めるものです。全国平均では▲6.2%ですが、地方都市商業地は▲20%台、東京都心部では+6.0%もあります。
下がり続けている土地と、下げ止まりの土地、上昇に転じた土地。それぞれの今後の対応は当然変わります。
1枚1枚の土地を3分類してみましょう。
■路線価が下がり続ける土地の対処法:損出し譲渡と損切り買換え
(1)損出し譲渡による損益通算
いま路線価が下がり続けている土地は、もう11年以上下がっている土地です。高値買いした土地は、ズバリ、売却・処分です。決断が遅ければ遅いほど、傷が深くなります。売却損で、他の所得と損益通算すれば、所得住民税の最大5年間無税です。
(2)収益付き土地は、同族会社に損出し譲渡
値下がり土地とはいえ、きちんと賃料を稼いでくれる土地ならば、同族会社に売りましょう。無税で法人に収益資産移転が可能です。
(3)先祖代々の土地は、路線価下落でも、譲渡税たっぷり−買換えで収益資産に転換
相続土地で路線価が下がっているものは、持ち続ければ相続税の固まりですが、売却しても譲渡税が売価の約26%かかります。
駐車場や底地、農地など事業用地ならば、路線価の上昇地区の賃貸不動産に買い換えましょう。
譲渡税は1/5の約5%に減額、新規取得不動産の利回が年5%以上なら、単年度で回収、後に残るのは、無借金収益不動産。
同じ事業用でも、利回上昇です。相続税評価も、土地評価から建物評価に切り替わり、評価1億円の土地が建物5千万円評価に、相続税の負担軽減です。
ただし、地域自由・資産種類自由の10年超長期保有事業用買換え特例は、平成15年末譲渡まで。あと5ヶ月弱が勝負です。
■路線価が下げ止まりの土地の対処法:欲しい土地なら買い・配偶者贈与
(1)土地投資
土地価格が下がったと言うことは、投資効率が上がることを意味します。工場用地等の実需があれば、行動開始です。
(2)配偶者贈与
婚姻20年以上の配偶者への2千万円までの居住用不動産の非課税特例贈与を待っていた方は、実行しましょう。相続税限界税率50%の方なら、1千万円の相続税軽減です。
■路線価が上昇に転じた土地の対処法:収益建物投資・精算贈与・子の下落地との交換
(1)精算贈与
将来も上がり続ける土地なら、2,500万円まで非課税超えても20%の前払で子に贈与します。値上がり分は、相続税はかからないことになります。
(2)相当の地代で同族法人に賃貸
親の土地上の建物を売却しましょう。借地権が移転します。
(3)子の下落地との交換
固定資産の交換特例で、子の持つ下落地と交換。将来相続税軽減です。
(4)収益建物投資
建てて良し、貸して良し、の土地ですから、現在の収益状況を見直しましょう。金融も緩和。より高い収益と土地の価値そのものを高めることが土地所有の本来です。
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NO.216 固定資産税情報公開で可能になった新借上社宅効果 ■税制
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平成15年4月の固定資産税閲覧の借家人など利害関係者の利用は、いつでも請求することができます。
■借上社宅の効果@社宅家賃は超低額、差額実質給与分は、所得税・住民税非課税
優秀な社員のAさん。Aさんに存分に働いて貰うために、会社がAさんの家賃を全額負担したら、現物給与として経済的利益をですね、とAさんへの給与所得課税の対象になります。
しかし、会社がAさんから適正家賃を受けていれば、Aさんへの所得税・住民税非課税です。
税務では、適正家賃は、下記の算式で算定します。(99u超や240u超は別基準)
従業員社宅・役員小規模(耐用年数30年超99u以下)住宅の場合
月額家賃={家屋の固定資産税課税標準額×0.2%+12円×坪床面積
+敷地固定資産税課税標準額×0.22%
例えば、大田区の高級住宅地の53uのマンション。
家賃は13.8万円ですが、右の算式で計算すると、Aさんから6,100円受け取ればOK。
Aさんにとってみれば、実質給与が「手取り」で月額13万円、年俸が158万円アップしたのと同じです。
■借上社宅の効果A社宅家賃分の給与は、年金・保険料対象外−社員も会社も負担減に
平成15年4月1日から、社会保険料算定の総報酬制が導入されました。賞与の年金保険料がこれまでの135倍に、健保保険料が82倍に激増、特に優秀社員の成績賞与を直撃します。社宅家賃を年俸に加味して新たな年俸制の仕組とすれば、社員も会社も激増保険料負担を押さえることができます。
■借上社宅の効果B借上社宅の賃料は、会社の損金−法人税の減税効果と、法定福利費の圧縮に
会社も法定福利費の圧縮が図れるだけでなく、家賃会社負担年額は会社の経費になりますから、法人税減税効果になります。また、これまで法人所有社宅で含み損、将来の値下がりリスクを抱える場合には、借上に切替えて、所有から利用へのオフバラによる財務改善と減損会計対策です。
■固定資産税評価額閲覧制度で可能になった借上社宅効果
これができるようになったのも、この4月1日の固定資産税閲覧制度で、借家人が、借上社宅の上記通達計算の課税標準額など基礎データを得られるようになったからです。
同族会社の役員の場合でも、240u以下の社宅なら利用可能ですから、従来社宅賃料の見直しも可能です。
■できる社員の確保は、価値(勝ち)組会社の切り札−優秀社員と会社は、良質住宅を選ぶ
持ち家のある人には無縁、社員の所得証明が低くなる、などの欠点もありますが、注意すべきは、社宅の経済的利益非課税制度は、全員参加福利厚生制度と違います。
全体プール計算の枠内なら、優秀社員のみへの狙い打ちインセンティブ適用もOK。
あてがいブチの長屋社宅は敬遠され、社員の希望で選ばせる借上社宅制度なら、優秀社員は、高いサービスの良質な賃貸住宅を選ぶでしょう。
法人契約はオーナーさんには安心材料。
質の高い賃貸住宅が、選ばれていきます。
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NO.215 4月1日、スタート! 固定資産税の閲覧に行きましょう。 ■税制
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平成15年は3年に一度の固定資産税評価替基準年。また平成15年4月1日から固定資産税の情報開示制度がスタートしました。(平成14年1月1日付エクスプレス情報NO.122)
東京都の固定資産税縦覧についてのページ
従来は自分の所有不動産の台帳閲覧しかできなかったのです。
エクスプレスもさっそく閲覧に行きました。
(1)固定資産登録台帳・名寄せ台帳は、いつでも閲覧できるように
都税事務所の資産税課の窓口に立つや、都職員さんがさっと目の前に座りささっと閲覧申請書を取り出してくれました。
新設の縦覧帳簿制度が「縦覧」、従来の固定資産税台帳縦覧制度が「閲覧」制度です。
まず閲覧申請で平成14年度の固定資産税納税通知書と身分証明書で、自己所有不動産の名寄せ帳の写しを、縦覧期間はただで発行してくれます。証明書発行には300円が必要です。
(2)縦覧帳簿で、自分の所有不動産と同一市区町村内の他人所有の不動産の評価額比較ができる
次に、ご近所の不動産の縦覧帳簿の申請を提出。職員さんが土地と家屋の2冊の縦覧帳簿と地番の載ったブルーマップや公図を持って、閲覧場所に案内してくれました。縦覧帳簿は、各2pほどの厚さのA4のファイル。土地は地番・地目・地積・価格が、家屋は地番・家屋番号・種類・構造・床面積・価格・区分所有等の区別が一覧表で掲載されています。税額まではわかりません。土地所有者は土地帳簿のみ、家屋所有者は家屋帳簿のみ、土地家屋所有者は両方の帳簿閲覧ができます。土地がないなら、他人の土地のデータとの比較は必要ないでしょ、ということのようです。
お隣の価格÷面積で、お隣の土地家屋の単価とウチの単価の比較ができますが、コピーや写真がとれませんから、自分でメモします。これはおかしいぞと思った方は、納税通知書が届いた日から60日以内に審査請求する方法も。納税通知書は4月1日(東京都は6月1日)発送されます。
(3)借地借家人でも、賃借土地建物の課税台帳閲覧・評価額証明交付できる
次に、エクスプレスが借りているビル(オーナーは都市銀行さんです。)の土地家屋の課税台帳閲覧を申請。賃貸借契約書と身分証明書があれば証紙300円/枚で交付してくれます。対価を伴う使用収益契約であることが閲覧の条件ですから契約書に賃料が書かれていない場合は、支払通帳などが求められます。課税台帳にはオーナーさんの所有者の氏名・住所・登記年月日・地積・価格・課税標準額が記載。課税標準額×税率で、固定資産税(1.4%)・都市計画税(0.3%)が計算できます。
固定資産税×倍率で決めている地代の算定根拠を借地人さんが見ることができてしまいます。
(4)審査請求は、納税通知書到達日から60日以内に−東京都は7月末頃、他は5月末頃
ところで都税事務所によっては、借家人には家屋台帳のみしか見せない、と案内しているようです。縦覧帳簿の閲覧との勘違いか、まだ各都税事務所に制度が徹底していないのかもしれません。
もちろん、借家人も、敷地と家屋の両方の閲覧ができます。(地方税法施行令52条14)
借家の土地家屋課税標準で借上社宅家賃算定が可能になるのです。
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NO.214 期末株価8千円割れの資産デフレ時代−時価実現譲渡で税務効果 ■税制
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■地価公示価格は12年連続下落、日経平均株価3月末終値は21年来の最安値8千円割れ
平成15年3月24日に国土交通省が発表した1月1日時点の公示地価は全国平均で前年比住宅地は5.8%、商業地は8.0%で、全体6.4%減。12年連続下落となりました。
また、3月31日の期末日経平均株価終値は、7972円71銭と21年来最低を記録しました。
■転んでも、ただでは起きない土地・建物の損出し譲渡
資産デフレで地価が下落し、所有ビルの2003年問題を心配していたAさん。バブルの頃に3億円で建てたビルの鑑定評価をとると1億円。帳簿価格2.4億円とは1.4億円も開きがあります。
そこでAさん、このビルの時価を実現して資産移転することにしました。
@損出しの所得税効果
A所得の後継者への移転効果
B土地の相続税効果
C軽減登録免許税の恩恵
D消費税効果
E減価償却効果
デフレ時代だからこそ可能な所得税・住民税・法人税・相続税・消費税の軽減策です。
詳しくはエクスプレス情報をどうぞ。
■上場株価の低迷期は、自社株移転の好機
自社株の同族間売買や贈与、金庫株買取での価格には、株価評価が必要です。
例えば金庫株買取の場合の小会社の株価は、類似業種比準価額×0.5+純資産価額×0.5ですが、その類似業種比準価額は、類似業種の株価×{(配当比準+利益比準×3+純資産比準)/5}×0.5です。
そして、類似業種の株価は、前年平均株価と、売却月・前月・前々月の最低額を選択します。
この3月末日にはおそらく類似業種株価が近年の最低を記録しているでしょうから、3月をはさんで前後5ヶ月が、譲渡贈与の絶好期となるでしょう。
■「勝ち組」は「価値組」−値下がり期も上手に使う
資産デフレは残念なことですが、下がったときにしかできないこともあるのです。
上がっても下がっても、絶えず好機を利用して、プラスを勝ち取りましょう。
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NO.213 あなたの所得税額は1千万円を超えていませんか?−所得番付公示の対象ですよ ■税制
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確定申告もそろそろ締切が近づいてきました。提出の前にちょっとチェックしてみましょう。
あなたの税額は1千万円を超えていませんか?
超えていれば、税務署に住所・氏名・税額が掲示されてしまいますが、心構えは大丈夫ですか?
■法律制度の長者番付と所得公示
その年3月末日まで提出の確定申告や修正申告額が1千万円超の納税者名・住所・税額が、毎年5月16日から末まで各所轄税務署に掲示するのが、所得公示制度。
法人税は所得4千万円超、相続税は課税価格2億円超が公示対象です。
公示掲載者は、そのままお金持ちリストですから、営業マンに税務署の掲示板をチェックされ、売り込みやDMが増えるだけならまだしも、孫の幼稚園通園の安全が心配、ということも起こりえます。芸能人など長者番付に載ろうと毎年頑張る人もいるようですが、多くの個人資産家さんはなるべく露出したくないというのが本音でしょう。
■絶対に公示されたくない場合の公示回避の方法は?
税額が1,500万円になるけれど、公示されるのは耐えられない、プライバシー保護のために、絶対に公示を避けたい!とおっしゃるAさん。所得税に限っては公示を回避することが可能です。
Aさんの税金が譲渡所得によるのなら、買換え圧縮方式が採用できます。
買換え圧縮方式とは。
例えばAさんの税金が事業用資産の売却による譲渡税である場合には、買換え特例も一法です。
@譲渡について、事業用資産の買換特例の申請を確定申告書に添付。翌年末までに買換え資産の取得を申請、8割の課税繰り延べ申告ならば、当面の税額は300万円。公示掲載対象になりません。
Aそして、翌年末までに実際に買換えたのであれば買換えの日から、買換えなかった場合は買換え期限から4ヶ月以内に修正申告をして、差額の税金を追加納付します。もちろん利息はかからない、堂々たる法定方法なのです。
そしてもし譲渡以外の税金の場合でも−方法があります。
ちょっと秘策を使いますが、ここでは内緒。「エクスプレス情報」でお伝えしましょう。
でも、 判例(平成14年9月27日広島高裁、判決確定)では、納税者勝訴で通ってしまっている方法なのです。
■プライバシー侵害の公示制度は廃止すべき
公示制度は、日本だけの国家によるプライバシー侵害法です。
そもそも、納税を相互監視するために作られた方法であり、批判が多く、平成14年には税制調査会でも検討課題に挙がりました。しかし、元札幌国税局長脱税事件などから、脱税を摘発する目的のもとに、未だに法律の見直しは行われていません。
一日も早く、現在の公示制度が廃止されることを望みたいものです。
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NO.212 不動産譲渡申告は大丈夫ですか?買換資産の再売却は、譲渡税がたっぷり ■税制
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確定申告もたけなわ。
エクスプレスの確定申告は、固定資産の交換・中高層耐火共同住宅買換(等価交換)・事業用資産買換え・損出し譲渡・相続税額取得費加算・優良住宅地・超過物納・保証債務履行譲渡や住宅資金贈与・配偶者特例贈与・収益建物移転など、今年も有利な特例申告の博覧会です。
■損出し譲渡のつもりが、買換え繰延分にしっかり課税…Aさんの誤算
今年、資産組替えのために4億円の物件を売却するつもりのAさん。9,500万円の税金がかかってきます。
そこで一計。バブルの昭和61年に父上が5億円で購入してその後相続した甲土地を現在の時価の1億円で同族会社に売却すれば、その損失と4億円の土地の譲渡益と相殺、譲渡税はチャラになるだろう、というわけで、Aさん、ここは一番、損出し契約を慎重に進めようと、エクスプレスにお越しになりました。
甲土地の購入時の売買契約書や登記簿謄本、現在の鑑定評価書では、一見、高値買いした物件の値下がりです。しかし、気になったエクスプレスは急遽、17年前の父上の確定申告書控を大捜索していただきました。
案の定、父上は当時、事業用資産の買え特例を受けていらしたのです。
■買換え取得資産はバブル期に集中−値下がり錯覚の値上がり譲渡
つまりAさんの父上は、昭和40年に取得した原価2千万円の乙土地をバブル時代に5億円で売却し、その買換資産として甲土地を5億円で購入。甲土地の本当の原価は5億円ではなく2千万円でした。
もし1億円で売却していたら譲渡損どころか、譲渡益8千万円、譲渡税はプラス2千万円。びっくり仰天のAさんは、甲土地の売却を、ストップ。今回計画を練り直すことにしました。幸いに実行前なら、もう一度買い換える、別資産で損出しをするなど、プラン変更できます。
うっかり譲渡を実行してしまい、損失譲渡申告してしまっていたら、これはもう大変です。
■「本当の原価」のチェック方法は?−分からなければ過去申告を国税に閲覧申請
損出し譲渡ならずとも、税務上の買換えや交換特例を適用して取得した資産を売却する場合には、そもそもの最初の売却資産の原価が、今回の売却原価になります。繰延税金を次の売却時に負担するのが買換え。本当の原価がいくらかは譲渡のプランニングでは、最重要事項です。
特にバブル期に大流行した事業用・居住用の買換え特例で買い換えた資産を昨今売却する場合には、事故が起きやすいのです。昭和62年以前には事業用資産も青天井買換えOKでした。
@登記簿の取得原因が交換とあれば、固定資産の交換特例が適用されていることが分かります。
居住用買換え・事業用買換えの場合は登記原因は売買とのみ表示されるので区別できません。
A法人の場合は、貸借対照表の土地・建物簿価が異様に低い場合に要注意。
取得前後3事業年度程度の別表13(圧縮記帳計算書)とその後の別表16(減価償却)で判断。
B個人の事業用建物は、確定申告書の減価償却で取得価額付替後で償却されていますから判断。
Cわかりにくいのは、個人が買換え特例を受けた居住用不動産・事業用土地。当時の取得資金状況の確認がポイントですが、買増買換えの場合は借入があっても要注意です。
D正しくは取得年前後の確定申告書で確認、申告書がなければ、所轄税務署で申請閲覧します。
■正しいチェックで、今年の確定申告も事故なく成功させたいですね。
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NO.211 相続税額の二割加算制度−最高税率制限を削る、法定相続人でも最高税率以上の重課税 ■税制
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平成15年2月4日、平成15年度税制改正法案が閣議決定され、第156回国会に提出されました。このまま3月末の国会決議成立へと進みます。
ところが、閣議決定後に公表された法案をエクスプレスがよく読むと、改正大綱にも書かれていない増税が潜んでいました。
■相続税額の2割加算制度−実親・子・配偶者以外の人が遺産取得したら、2割の重課税
遺言や相続により遺産を取得した人が、亡くなった方の1親等の直系血族(親と子)や配偶者でない場合には、相続税が2割増となる制度が、相続税額の二割加算制度です。(相続税法18条)
財産取得者が被相続人と血縁関係の疎い者である場合には、その財産の取得について偶然性が強く、また、被相続人が子を超して孫に代飛ばしで直接遺産を遺贈することにより相続税の課税を1回免れることになるために設けられるものです。
ただし、2割加算後の税額も、そのときどきの相続税の最高税率を上限とすることとされていました。これが最高税率規制です。
つまり、平成14年末までの相続なら、70%の適用を受けた相続税が2割加算されても、加算額は課税価格の70%までとしていました。最高税率以上には、相続税を負担させない配慮です。
■平成15年1月以降相続は孫養子も2割加算に−代飛ばし相続節税規制
素封家においては、早期に孫を後継者と定め帝王教育し、惣領相続をさせることが習慣的に行われていますが、いずれその孫に継がせるなら、孫養子にすれば、二割加算されず相続税の節税と一石二鳥と、孫養子節税が行われてきたようです。
平成15年度改正では、「加算の対象となる者に被相続人の養子となった当該被相続人の孫(代襲相続人である者を除く。)を追加する。」として、孫養子の2割加算回避節税への規制策が盛り込まれることが、税制改正大綱や要綱に明示されました。(エクスプレス情報NO.132)
■法案でこっそり削られていた最高税率規制−日本の相続税最高税率は60%!?
今回、相続税の最高税率が50%に引き下げになったことで、この制度も従来のように課税価格の50%を限度とすると見込まれていました。ところが、あろうことか、改正法案18条では、孫養子の除外規定追加だけでなく、課税価格の最高税率規制規定を削ることまで書かれていたのです。
例えば、遺産の課税価格10億円のAさんに子がなく、配偶者も両親も他界している場合、Aさんの唯一の親族である法定相続人である妹Bさんが遺産を引き継いだとします。その相続税額は5億760万円。実効税率ベースで最高税率を突破してしまいます。
財産額が大きければ最高税率をさらに大幅に上回り、それは理論上50%×1.2倍=60%に限りなく近づきます。相続税の税額調整制度のうち、加算はこの制度だけです。つまり、新法制の最高税率は50%ではなく、実は60%だったのです。
法定相続人が受ける自然相続に対してさえ、最高税率以上に課税してよい課税根拠はどこにあるのでしょうか。
増税であるにもかかわらず大綱に記載しなかったのはなぜでしょうか。
既に国会上程された法案に、たった数行で課税の基本の変更が挿入されていることについて、大臣や国会議員の先生がたはご存じなのでしょうか。
このような不透明な方法により行われる法改正を大変残念に思います。
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NO.210 保証人として不動譲渡した場合の譲渡非課税特例−会社破産前・事後でもOKに ■税制
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平成15年度の中小企業再生円滑化税制として、経済産業省が国税庁に要求していた保証債務譲渡特例の取扱の明確化が、個別通達として発遣され、公表されました。年度改正を待たずに実現したといえます。
■債務超過の会社の保証人が自己資産を売却して債務弁済をした場合は譲渡税が非課税
会社が2億円の借入を負っているが会社は債務が返せないという場合に、会社の借入の保証人になっている社長が個人所有の不動産1億円を売却して会社に代わって債務返済をしようとしても、税引・諸費用引後の7,340万円では、債務返済ができません。また社長は会社に対してこの立替分1億円の請求をしようにも、会社は当然社長に返済することはできません。
そこで、所得税法第64条第2項では、資産譲渡収入のうち会社への求償ができない分については、譲渡収入がなかったものとして譲渡税を非課税にしています。つまり、会社が社長の立替分の返済ができないことが明らかであれば、社長の1億円の譲渡は非課税、1億円まるまる会社の債務の返済に充てることができる、という救済特例です。
ただし、この特例の適用に当たっては、下記の点のチェックを受けていました。
@債務者の債務超過状況が相当期間継続したか、
A債務額が積極財産の額を超えるか。債務超過か、
B破産原因となる程度に至らなくてもよいが、社会通念上明らかに債務の弁済が不能と認められるか、債務者に支払い能力がある場合は、求償権を放棄しても適用はない。
C保証債務した時点で、債務者は支払能力があったか。当初から支払能力がなかったとしたら、その保証は当初時点の贈与、
D債務弁済困難な額=「債務超過額−債務者の信用による債務の借換−労務の提供等の手段により近い将来において債務の弁済に充てることのできる金額」で算定。
ところが、再建を目指す会社や、会社がまだ解散していない場合には適用できないのではないか、という解釈から、泣く泣く適用を諦めていたケースもあったようです。
■非課税要件を緩和−他の債権者に劣後、債務免除後営業、短期債務状況でも適用OK
そのため平成14年12月18日、中小企業の再生を円滑化する観点から経済産業省中小企業庁が国税庁に照会、平成14年12月25日、その国税庁の回答が個別通達として公表されました。
1.法人がその求償権の放棄後も存続し、経営を継続している場合でも、次のすべての状況に該当すると認められるときは、その求償権は行使不能と判定され、譲渡の非課税規定を適用します。
@その代表者等の求償権は、代表者等と金融機関等他の債権者との関係からみて、他の債権者の有する債権と同列に扱うことが困難である等の事情により放棄せざるを得ない状況にあったと認められること。
Aその法人は、求償権を放棄(債務免除)することによっても、なお債務超過の状況にあること。
なお、その求償権放棄の後において、売上高の増加、債務額の減少等があった場合でも、この判定には影響しない。
2.その法人が債務超過かどうかの判定は、土地等及び上場株式等の評価は時価ベースにより行い、この債務超過には、短期間で相当の債務を負ったような場合も含まれます。
3.特例の適用に関する相談等への税務署の対応
保証債務の特例に関して相談があった税務署においては、仮に確定申告時点において求償権行使不能と判定されない場合でも、その後求償権が行使不能な状態に陥ったときには、所得税法第152条による更正の請求ができる旨及びその手続等について説明します。
また、納付困難との申し出があった場合には、納付についての相談に応じることとします。
従来の取扱に比べ相当緩和されることになります。苦しいときは諦めず、道を開きましょう。
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| NO.209 平成15年度税制改正続報−相続時自社株評価減と小規模宅地減額選択制度→限度まで併用制度へ ■税制 |
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平成15年度税制改正のポイントは前回エクスプレス情報のとおりですが、新たな改正情報が、エクスプレスに続々と入っています。
■効果薄かった自社株評価10%減額特例
平成14年税制改正で、相続時に自社株評価3億円以下部分について10%減額する自社株評価減制度が始まっています。(エクスプレス情報NO.121)
しかしこれは、小規模宅地の評価減制度と選択適用です。最大3千万円しか減額できない自社株評価減を適用するのは、事業用でも居住用でも、おおむね右の路線価以下の土地しかないケースでしょう。財産は自社株のみ、という経営オーナー以外には、ありがたみの少ない制度でした。
自社株減額が有利となる小規模宅地面積 u単価
特定居住用 240u 156,250円
特定事業用 400u 93,750円
その他 200u 300,000円
■平成15年相続から、対象会社範囲拡大、対象株数拡大、小規模宅地減額と併用OK!に
ところが、平成15年税制改正大綱には書かれていませんが、下記のようにこの制度が改正されることがわかりました。
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改正前 |
改正後 |
| 選択要件 |
小規模宅地特例と自社株特例の択一 |
併用可能 |
| 対象会社 |
発行株式相続税評価の総額10億円以下 |
同左 20億円以下 |
| 持株要件 |
本人と生計一親族が50%以上保有 |
6親等内同族関係者50%以上 |
| 相続人要件 |
申告期限迄自社株保有、役員として経営参画 |
同左 |
| 軽減対象上限 |
発行済株式総数の1/3以下、3億円以下 |
2/3以下、3億円以下 |
| 軽減率 |
相続税の課税価格の10% |
同左 |
つまり、宅地評価減額と緩和された自社株減額とが併用できることになります。
@自社株特例を利用して、特例の3億円上限に満たない場合は、残りの割合に応じて、小規模宅地減額ができます。
A小規模宅地特例を適用して、敷地面積の上限に満たない場合、残りの面積割合を限度に、自社株特例を適用。適用宅地は、もちろん、居住用・事業用・その他用OKですから、銀座の土地を数坪持って、8割減、プラス自社株減額10%、ということも可能です。従来より最大3千万円減額の可能性があります。
■相続時精算課税の生前贈与制度で贈与した自社株は、相続時に減額特例適用可能
生前贈与された宅地は、相続時に小規模宅地の評価減は受けられませんが、自社株に限って贈与後も相続時に10%減額が可能です。
その他、生前贈与制度の詳細もエクスプレスセミナーで。
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| NO.208 平成14年12月13日、自民党税制改正大綱決定−相続税・不動産流通税減税成る ■税制 |
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財産の税制
■相続税・贈与税の最高税率は50%に
長年の懸案、相続税と贈与税の税率世界最高の70%から50%に引き下げになります。
これまで50%は2億円超/人が対象でしたが、3億円超/人がみな50%税率になります。
連動して贈与税も1千万円超は50%、最低課税ラインも200万円まで10%です。
相続税の課税対象額が30億円、子供2人なら、15.5億円の相続税が14億円になります。
贈与税は、年310万円まで10%税率です。平成15年1月からです。
■生前贈与の相続税非課税先取り2,500万円
エクスプレス情報No.131の贈与の相続時精算課税制度は、贈与税非課税枠2,500万円、超える部分20%税率に決まりました。平成15年1月からです。
65歳以上の親から、20歳以上の子へ、資産の種類・回数自由に、贈与が可能になります。
最初の贈与税申告の期限までに評価申告と制度適用を届け出、その後相続までの贈与がずっと記録されます。
例えばこの制度を適用して4千万円を相続までに何年かに分けて贈与を受けた場合、合計300万円贈与税を納付します。相続の時に、他の相続財産と、贈与財産の贈与時の価格4千万円を合計して相続税を計算しますが、受贈者がその人だけで、かつ他に相続財産がない場合は、相続税は非課税枠内でゼロ。払った贈与税は全額還付。
つまり、相続税非課税枠(基礎控除=5千万円+1千万円×法定相続人数)の先取り制度なのです。
@従来の年110万円非課税と選択可能ですが、税務署の時効は現行の5年から6年間と厳しくなります。まずは、相続税の再試算をすること。そして、今年の従来贈与と来年以降の贈与計画を立てましょう。
A贈与済み財産に、自社株の相続税の10%評価減特例が適用できますが、自宅・事業用・貸付宅地を贈与した場合は、相続時小規模宅地の評価減は使えません。
B贈与財産は、贈与時の価格で相続税と精算されますから、将来値上がりするもの、収益を生む物の先行贈与が有利。誰にいつ、どれだけ贈与するかの判断が重要になります。
C相続税の計算に生前贈与額が影響するため、税務署長が他の共同相続人に生前贈与の情報開示する制度ができます。相続争いの火種になりそうです。
■住宅取得資金贈与は3,500万円まで非課税
生前贈与特例を子の住宅取得・増改築資金贈与に使えば、親は65歳未満でもOK。贈与非課税枠は1千万円積み増し3,500万円です。
また現行の550万円非課税の住宅取得資金贈与は、平成17年末まで延長適用後廃止です。
■孫養子の相続税は2割増に
減税の中に増税が伏兵のように入っています。1親等の血族と配偶者以外の者が相続を受けると相続税が2割増になりますが、孫と養子縁組する回避策が封じられました。
■生命保険金の権利評価は、解約返戻額で
本人が子などに生命保険をかけていた資金の相続時の評価は、これまで「払込保険料×70%―保険金×2%」で、払込金の4割ほど、返戻金実額より低く評価されていました。この評価方法を経過措置の後、廃止し、実額評価に統一します。コンピュータ時代に丼計算での節税策は封じられました。この節税評価を目的とした保険契約は、見直しが必要です。
■不動産取得課税引下げ−売買登記は1%
@ようやく、登録免許税にメスが入りました。売買・贈与等は平成15年4月から18年3月末まで1%です。建物は、1/5に激減。不動産整理・投資に追い風です。
ところが土地は固定資産税評価額の1/3の特例が廃止、従って、売買等は現行実質約1.66%が1%へと約0.66%の減税、贈与・遺贈は、実質約0.83%から1%へと増税です。
相続や信託登記は実質0.2%で据置ですが、仮登記は0.2%→0.5%と増税。そして、平成18年4月以降すべて本則税率になれば、負担は倍増。本気で見直す気はなさそうです。
A不動産取得税はやはり平成18年3月まで現行4%を3%に引き下げますが、これは現行の住宅税率と同じです。
不動産取得には平成15年4月以降が有利ですが、3月迄の不動産流通の足を引っ張りそうです。
B特別土地保有税・新増設の事業所税はようやく廃止です。遅きに失しています。
■上場配当・上場株譲渡税・投信益10%に
@上場株式等の配当は、現行総合課税を平成15年4月から5年間10%源泉徴収制、かつ申告不要制限をなくしました。所得税率50%の大口株主さんも20%源泉で、申告不要OK。
主婦のやりくり配当や、他の損失がある場合は、しっかり申告すれば還付になります。
A個人の上場株譲渡益課税は、迷走のあげく、平成19年末まですべて10%税率に。タンス株の特定口座の実額又はみなし取得価額受入も可能になりましたから、税務署さんが配った証券税制のお知らせパンフは、国費の無駄遣いになってしまいました。
B公募上場投信の分配や償還益は10%に減税。償還損は株売却益との通算が可能。J−REITの不動産投信もさらに有利になります。
経営の税制
■中小企業支援策−交際費枠・留保金課税
@交際費が使える?−中小企業の交際費の経費化を現行400万円まで8割を9割まで認め、40万円の経費化増。資本金1億円以下の会社には、360万円の経費化増です。
A留保金課税が軽くなる?−同族借入も資本とみなした自己資本比率50%以下の資本金1億円以下の法人は、3年間留保金課税を停止しますが、5%税額減がなくなったため、自己資本比率が高い会社は増税になります。
B30万円未満まで少額減価償却資産で経費化
−平成15年4月からでは、消費手控えになるのかも。早く実施してくださいよ、小泉さん。
■研究開発減税・IT促進減税
@デフレ下で形骸化した増加研究費制度を抜本改革。試験研究をすれば必ず割増税額控除を受けられる総額制度で、最大15%の税額控除です。15年1月以降開始年度かつ4月以降終了年度です。
A資本金3億円以下の会社は140万円以上のIT設備、70万円以上のソフトウェアを取得すれば中小企業は50%特別償却又は10%税額控除です。
将来の大増税
@消費税は、平成16年4月から免税点1千万円に引下げ、簡易課税5千万円以下に。これまで免税のマンションオーナーさんが、駐車場収入で消費税申告が必要になるかも。不動産賃貸オーナーさんを原則課税が直撃します。
A外形標準課税も平成16年4月から資本金1億円超の法人を対象にスタートします。
B配偶者特別控除は平成16年以降上積み部分が廃止。所得1千万円以下のお父さんの財布が厳しくなります。
この改正の法制化は3月の国会決議で決まりますが、減税は1月から、ちょっと増税は翌年から、大幅増税は先に決めて、みんなが忘れた頃にしっかり施行、という相変わらずの財務省のマインドコントロールです。
ここから先は、エクスプレスセミナーで。
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| NO.207 10月31日、総合デフレ対策の税制公表−景気回復はできるか? ■経済 |
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平成14年10月31日、政府と経済財政諮問会議の総合デフレ対策が発表されました。その骨子のうち、税制に関するポイントは下表の通り。現在進行中の税制改正論議を踏まえ、1兆円の減税を先行させ、この数年間で税収バランスをとる、という建前です。ただし、予定は未定。
具体的には、臨時国会での改正と、12月13日発表予定の平成15年度税制改正大綱で決まります。
| 総合デフレ対策の税制の骨子 |
| 1兆円減税の先行−多年度税収中立 |
| 法人 |
I研究開発・IT投資に対する減税
法人税率は検討??? |
| 相続贈与 |
相続税・贈与税の一体化(住宅資産・高齢者保有資産の移転円滑化)I相続税の最高税率の引下げ |
| 住宅 |
住宅取得(リフォームを含む)に係る贈与税の特例を拡大 |
| 土地 |
都市再生・土地の有効利用促進土地税制の見直し |
| 証券 |
株式に係る課税の簡素化I金融・証券税制の大胆な見直し |
| 中小企業 |
留保金課税の見直し、欠損金の繰戻還付制度復活 |
| 不動産 |
●J−REITの整備●マンション建替促進法の改正●オフィスビルの住宅への転用促進の建築基準法整備と助成措置●住宅性能評価期間の指定 |
■個人株式譲渡益課税は
株価が8,500円を割ると金融機関の自己資本比率が国際基準8%を割り、金融恐慌を起こしかねない、と言われた証券市場の安定化が焦眉ですが、証券税制の見直しは、非課税議論や特定口座制度の見直しで右往左往しています。株価の動向を受けて、12月までにどう議論が変わるでしょうか。
■不動産税制はどこまで軽減されるか?
@固定資産税の課税標準の見直しと、譲渡税26%を株譲渡税率(国税地方税合計20%)に合わせるべき、とする意見が出ています。
Aビルからマンションへの転用に、補助金と30%割増償却が提案されています。
B登録免許税・不動産取得税減税は資産流動化の眼目ですが、具体案は全く不在です。
■相続税・贈与税一体化(相続時精算課税制度)は、生前贈与加算制度の65歳遡り制度
高齢者の資産を円滑に移転して、若い世代に消費させて景気回復しようという話題の制度です。
現在の相続税制でも、相続開始前3年以内の贈与財産は、相続財産と合算課税(生前贈与加算)されます。新制度は、制度選択以降相続時までの贈与税は軽減、相続税で合算精算する案です。
●相続課税対象額<非課税枠(現行5千万円+法定相続人数×1千万円) の方
贈与税を気にしないでどんどん贈与。
払いすぎ税額の相続時還付案も。
●相続課税対象額>非課税枠 の方
贈与時の評価額で数十年後の相続時に合算課税されますから、注意が必要です。ずっと財産移転を監視されることを覚悟すれば、収益資産や将来値上り見込み資産などは大胆に先行贈与できます。相続対策上、有利か不利か、使い手次第になりそうです。
まだ、軽減税率をどの程度にするか、一度徴収した税金の数十年後の精算が数十年後の国の財政安定を損なわないか、課税側に課題が多く、どのような制度になるのか予断を許しません。
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選択贈与者=65歳以上の親、選択受贈者=20歳以上の子、
※最初の贈与の翌年3月15日までに届出。その後、他の贈与と区分して、何度でもいくらでも軽減税率適用贈与。
相続時に特例適用贈与財産を贈与時の評価額で相続財産に加算して全部累積課税、贈与税額控除。
生前 生前 相続時
贈与財産D 贈与財産E 相続財産F
贈与税d 贈与税e (D+E+F)の相続税−d−e
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| NO.206 平成14年相続税路線価公表、全国平均▲6.5%−見直したい路線価評価 ■資産税 |
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平成14年度の相続税・贈与税の基準となる平成14年1月1日現在の土地の1uあたりの相続税路線価が公表されています。
平成13年度に比べ、全国平均で、▲6.5%。同日の公示地価下落率▲5.9%より厳しく、平成4年以降10年連続の下落となります。 平成4年の最高路線価時と比べると、東京は約1/3、他の都市は1/5〜1/10です。
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都市名
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所在地
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4年
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13年
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14年
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前年比
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4年比
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東 京
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銀座鳩居堂
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36,500
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11,840
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12,000
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1.4%
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32.9%
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横 浜
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横浜高島屋
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18,040
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3,860
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3,520
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-8.8%
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19.5%
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千 葉
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千葉駅前
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9,080
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1,640
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1,500
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-8.5%
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16.5%
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大 阪
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御堂筋
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26,800
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4,120
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4,080
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-1.0%
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15.2%
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神 戸
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三宮センター
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19,100
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2,630
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2,200
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-16.3%
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11.5%
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名古屋
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三越広小路
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19,420
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3,590
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3,450
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-3.9%
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17.8%
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(単位:千円/u)
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■都心再開発地域やブランド地は路線価上昇
一方、地方の下落率拡大と対照的に東京都心部の再開発地域では、右図の通り、路線価上昇地が続出しています。
しかし、路線価上昇に転じた地域でも、建物老朽等により価格や収益が落ち込みながら、税金が上昇する場合があり、要注意です。
平成15年ビル供給過剰問題も控えています。
| 路線価上昇地 |
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中央区銀座
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銀座中央通り
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+0.7%
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千代田区大手町
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1丁目経団連会館
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+2.5%
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千代田区丸の内
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2丁目行幸通/丸ビル
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+5.3%
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千代田区大手町
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3丁目日々谷通/東商
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+2.2%
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渋谷区表参道
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表参道大西ビル
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+3.2%
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港区麻布十番
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麻布十番駅
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+1.3%
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品川駅東口
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品川駅東口
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+4.0%
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品川区東品川
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天王洲アイル
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+10.3%
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大田区田園調布
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西口ロータリー
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+1.5%
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■路線価のない土地の特定路線価は採用不要
ところで、市街地であれば、公道に接する土地に1uあたりの価格をつけるのが路線価です。しかし、中には、下のA地のように公道がなく、私道に接した土地もあります。その場合は、税務署に予め申請して、「特定路線価(平成11年まで仮路線価)」をその土地に設定する制度があります。
ところが、昨今の税務署の指導では、この特定路線価は、近隣公道路線価から1割程度しか下がらないこともあります。
過去の相続税申告には、税務署さんの特定路線価のいわれるままに申告しているケースが散見されますが、特定路線価に従う義務はありません。私道であるのに公道並の特定路線価がついているようであれば、独自に土地評価を行えばいいのです。
その他、忌地や高低地・崖地・不整形地・再建築不可能地・土壌汚染地など、土地は、通達評価では足りない問題をたくさん抱えています。
また、固定資産税評価で計算する倍率地域(非市街地)の土地は、固定資産税評価自体が不十分な場合が多いのです。これらを個別評価で正すべきです。
■相続・贈与税の路線価によらない申告−個別事情は厳格に調査して反映を
例えば、平成10年の相続税の全国の申告は、亡くなった方の5.3%で49,526件です。
そのうち、路線価によらない個別評価申告は、171件、0.3%。
平成3年〜10年まで提出された個別評価申告662件のうち、67%が申告通りで是認を受けています。
合理的で適切な財産評価は、相続税申告のためだけでなく、円満な遺産分割のためにも、大変重要です。
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| NO.205 東京都23区内小規模非住宅地の固定資産税減免申請受付開始!
■資産税 |
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この最新トピックNO.195(平成14年2月22日)号でご報告した、今年限りの、「東京都23区内小規模非住宅地の固定資産税・都市計画税減免制度」の減免申請受付が始まりました。
減免該当者の方には、お手元に「小規模非住宅用地減免についてのご案内です」という減免申請書が届いています。
■対象地の条件は、非住宅の「宅地」
@対象地は宅地であること。駐車場でも宅地ならOK、雑種地は×です。
A個人と資本金1億円以下法人所有地です。
B東京23区内所在地。所有者は23区以外でも大丈夫。23区内に小規模非住宅地を持つ北海道の地主さんも減免されます。
C一画地(利用の単位)が400u以下の土地。
ただし、1画地が400u超でも、所有者ごとの筆地積が400u以下なら、それぞれ減免可能です。
大法人でも適格地を適格者と共有していれば、減免を受けられます。
■減免額は、200uまでの税額の2割
つまり、一画地について、200u該当分の税金の2割減免です。
400u以下の非住宅地が4つあれば、4つとも、200uまで2割減です。
6月に納付した固定資産税納付書添付の固定資産課税明細書に非住宅地と記載された土地の税額を元に都税事務所が計算するため、自分では申請書を出すだけで、計算する必要はありません。
しかし、都税の計算や減免対象地の選定に誤りはないか、チェックのためにも、減免額の計算をしてみましょう。
■減免時期
1.4期分割納付した人・法人
平成15年2月末の第4期分の納税額から減額
2.6月に一括納付した人・法人
(1)平成14年8月末まで申請者
平成14年12月頃還付(4.1%利息付)
(2)平成14年12月27日まで申請者
平成15年2月頃還付
■申請期限
一次締切は8月末。遅くても12月27日迄に申請しないと、該当者でも減免を受けられなくなります。
■申請書はハガキ1枚、記名捺印でOK
申請書は切り取り郵便ハガキになっています。個人なら、申請書は、氏名・住所・電話番号・納税通知書番号を書くだけ。20万件という減免件数に対応するための超カンタン手続きになりました。
法人の場合は、資本金が1億円以下である証明として、法人の登記簿謄本や確定申告書のコピーを封書に同封して送ります。
ただし、個人でも氏名や住所や納税番号の書かれた申請書ハガキを「むき出し」で投函するのは、プライバシー保護の観点から、バツ。封筒に入れて投函しましょう。
■千代田区は減免制度継続を要求
いますぐ申請して、積極的に制度活用をアピールしましょう。
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| NO.204 非公開自社株の物納通達、発遣−自社株物納の対象は優良指標会社と買受申請株 ■相続 |
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平成14年7月8日、「物納等有価証券の取扱要領の一部改正について」(財理第2617号)通達が財務局理財局長から発遣されましたので、エクスプレスもさっそく入手しました。
相続税を、相続財産そのもので納める物納は、資金不足や資産値下がりで頭を抱える相続人さんには、最後の切り札です。
しかし物納できるのは、受け取った財務省が換金化・管理処分できる不動産や上場有価証券などに限られています。
特に中小企業の株式は「取引相場のない株式」として、「売却できる見込みがない有価証券」ですから、管理又は処分不適当として、ほとんど物納許可実績がありません。
公開株を含めてさえ自社株の物納収納実績は年30件ほど、全物納件数のたった0.45%なのです。
■自社株物納の条件は、相続開始時、優良指標の達成と受け皿準備■
今回の通達では、次の場合に、売却見込みのない有価証券とせず、物納適格としました。
1.優良会社の株式=次の@・A・Bの条件をすべて満たし売払いが確実に見込める会社の株式
@直近2期の次のどれか2つの指標>「法人企業統計調査」の同業種の直近2年度の平均比率
A.総資本経常利益率 B.売上高経常利益率 C.総資本回転率(=売上高÷総資本)
注:経常利益:営業利益±金融損益(固定資産売却損益など特別利益調整前)
A直近2期の税引後当期利益がマイナスでない
B直近2期の配当可能利益(当期未処分利益及びその他資本剰余金)がある。
2.一般競争入札されると、その発行法人の経営安定を阻害するおそれがある場合、次の「随意契約適格者」を買受希望者として、物納株式買受けに関する申出書が提出された株式。
@持株比率10%以上の主要株主、役員又は従業員
A物納をした相続人等
B主要業務の継続的取引関係がある、得意先・仕入先・外注先、金融機関等
従来と異なるのは、1の売却可能株式の条件が明確化されたことです。
■発行会社が物納自社株の買受者にはなれない−自社株買取は不可!■
ところで、平成13年10月1日以降の金庫株解禁の商法の緩和を受けて自社株の物納後その会社が自社株買取をできるようになるかも、と期待されていました。(エクスプレス情報NO.117)
そうすれば、株譲渡税や配当課税を受けることなく、自社株を資金化することができてしまいます。
しかし、今回改正通達には、発行会社自身が買受者となれる規定はどこにもありません。
財務省筋のコメントによれば、発行会社が物納株を買受できるくらいなら、相続人は最初から会社に買い取ってもらい、税引後で相続税を納めなさいよ、という、自社株譲渡税回避を規制する趣旨のようです。
つまり、自社株物納には、従来通り、他の受皿会社や買受人を準備する必要がありますが、他の買受者がいるくらいなら、やはり相続時に買い取ってもらいなさい、と言われそうですが、それについては問題なし、とか。
発行会社のみがダメといわれる理由も、あまり明解ではありません。
■高値で物納し、低値で買取?物納は相続時の時価、買受けは買受時の時価■
元総理大臣の親族相続株の物納は、高値で物納されてから既に数年、株価が下がり続けている今も買取は行われていないそうです。
物納は相続時の時価、買受けは買受時の時価となるため、結果的に安い相続税で済んでしまうことになるという、デフレ時代を利用した巧みな手法を駆使している様子がうかがえます。
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| NO.203 財産評価通達改正−セットバックや都市計画道路予定地は7割減に! ■相続 |
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平成14年6月24日、土地関連の相続贈与財産評価や自社株評価の基本になる財産評価通達の一部改正が公表されました。財産評価関連は、7月以降、自社株などさらに大規模な改正が予定されていますので、ここでは土地について確認しましょう。
■セットバックは、3割引→私道に合わせて7割引
建築基準法では、前面の道路幅が4m未満のときは、道路中心から2mの範囲には建物を建てることができず、中心線から2m以上後退しないと建物を建てられません。(建基法42A)壁面線の指定のある道路に面している場合(同47)、道路斜線制限を受ける場合(同56@一)も同様です。
所有していながら使えない土地ながら、従来は通達上ではなく、質疑応答として通常評価から3割減されていました。
ようやく、セットバック部分について7割減として、通達にも明記、現在の私道の3割評価と足並みを揃えた格好です。
■都市計画道路予定地は、3割減→地区・容積率・地積割合により最大5割減■
また、都市計画道路予定地は、例え道路化が数十年行われていなくても、原則として二階建程度しか建築できません。従来は予定地該当部分のみ3割減する方法でしたが、評価対象地全体について、補正率を掛けて評価する新設規定です。
例えば、600%未満のビル街区で30%都市計画道路予定地にぶつかっていた場合、30%×3割減=9%減しかできなかった従来より、今回改正で補正されることになります。
ところが、普通住宅地区では、1%しか減額できませんから、今回改正は不利となります。
もともと容積率の低い住宅地では2階建程度しか建てられず、道路計画実施時は収用や道路拡幅で地価が上がるかも、という不動産鑑定の考え方を根拠にしたのでしょう。
■基準利率は、3.5%→3.0% 経済的利益の複利現価算定率に連動
定期借地権の保証金評価やゴルフ会員権の預託金評価などで適用する基準年利率の改正です。
■財産評価は個別事情の研究が鍵−税理士・鑑定士の腕の見せどころ
平成13年12月6日東京高裁判決では、路地状敷地、再建築不可能という土地を通達評価で否認した税務署に対し、不動産地価鑑定評価の納税者勝訴。財産評価は、通達もにらみながら、個別事情をどれだけ仔細に検討できるか、です。
ますます税理士・鑑定士の腕が問われます。
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| NO.202 改正商法平成15年4月1日から特別決議の定足数緩和、ハードル変更は早期に ■財務 |
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平成14年5月22日に、さらなる商法改正が国会を通過、平成15年6月18日の閣議決定により、平成15年4月1日より施行されることになりました。
平成13年から数次にわたって、経営手段の多様化及び経営の合理化を図るため、会社機関に関する数々の見直しが行なわれていますが、今回決まった株主総会の特別決議の定足数を緩和する措置(改正商法343条)もその一環です。
今回改正のなかでもコーポレートガバナンス制度と呼ばれる委員会制度などは、大会社さんのみが対象ですが、特別決議関係の改正は、中小企業も対象になります。
会社の所有者である株主さんの集まりである株主総会は、会社の基本的事項を決定する権利を持っています。
しかし、その決定権は、会社の方針決定上、絶対的な権力となることから、厳格にその手続きや基準が定められています。
■株主総会の成立のための基準は、定足数。
まず、株主総会は、総株主の過半数が出席したことをもって(定足数)、有効に成立したものとされます。出席数には委任状の議決権も含まれます。
そして、議案が通るためには、一般議案は過半数の賛成、特別議案は、2/3以上の賛成が必要でした。
こうして成立した決議を、一般決議、特別決議といいます。
そのうち特に重要な事項については、「特別決議」という厳格な手続きを設けています。
一般の決議は、総株主の過半数を有する株主が出席して、「定足数」を満たして初めて総会が成立します。
そして、出席議決権の過半数の賛成があれば、決定されます。(商法239条)
ただし、一般決議は従来から、取締役・監査役の選任決議以外は、定款の定めにより、総会成立の出席定足数を自由に定めることもできます。
これに対し、特別決議は、総株主の議決権の過半数を有する株主が出席して定足数を満たし、出席議決権の3分の2以上の賛成をもって決定されることになっていました。(商法343条)。
今回の改正で、特別決議も、定款で定めれば、定足数を、過半数から1/3以上に引き下げました。
つまり、議決権総数の過半数の出席がなくても、3分の1以上の出席が得られれば、総会は有効に成立、とすることができるようになりました。
ただし、定款変更の決議は特別決議によることとされていますから(商法343条)、定足数を緩和する旨の決議自体は、定足数は過半数でなければなりません。
つまり、ハードルを下げるための手続きには、改正前の高いハードルを跳び越えなければならないのです。
■中小企業の株主総会−問題が起きる前に定款変更
この改正は定足数確保に苦労する大会社のための改正ともいえますが、中小会社にはどのような影響が出るのでしょうか。
例えばAが代表取締役、A・Bの兄弟で株をそれぞれ50%づつ所有しているケースで、仲違いの状態にある場合、Aが合併など重要な決断をしようとしても、Bの出席がなければ、商法上株主総会が成立しません。
しかし、あらかじめ会社の定款で定足数を緩和していれば、Aの出席だけで株主総会が成立し、会社の重要な決定事項に対して機動的に対処できます。
ただし、Bに対する召集通知を欠くと商法では、株主総会決議取消の原因とされています(商法247条)から、そのようなことはできません。
また、Bが出席して決議に反対すれば、出席議決権の3分の2以上の賛成は得られないことになるので決議は成立しません。
そう考えると、中小会社にとって、特別決議の定足数緩和をすべきかどうかはどちらともいえませんが、経営者としては、可能ならば定足数緩和をしておいて、機動的に行動できるようにしておくのがよいかもしれません。
この特別決議を要する決議事項には次のようなものがあります。
定款変更(商法343条)、資本減少(商法375条)、株式譲渡制限会社の第三者割当増資(商法280条の5の2)、特に有利な条件での第三者割当増資(商法280条の2第2項)、取締役・監査役の解任(商法257条、280条)、営業譲渡(商法245条)、株式交換(商法353条)、株式移転(商法365条)、会社分割(商法374条、374条の17)、解散(商法405条)、会社の継続(商法406条)、合併(商法408条)などです。
ここで、ハードルを下げるための手続きは、改正前の高いハードルを跳び越えなければならないのですから、前号の取締役責任緩和条項等も含めて、定款改定は、問題が起きる前に、対処しておくに限ります。
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| NO.201 おたくの余った空を売ってくれませんか?−飛び地空中権売買始まる ■不動産 |
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平成14年5月29日、東京都都市計画審議会は、JR東京駅が使い切っていない容積率を移転し、三菱地所さんの東京丸の内の本社ビル東京ビルヂングを建替え、地上33階の超高層ビルを建設する計画について認可をしました。(日本経済新聞平成14年5月30日)
離れた土地の容積率移転を可能にする平成13年5月18日に施行された「特例容積率適用区域制度」を適用した日本最初の事例です。東京ビルヂングは昭和26年築の容積率800%の10階建68,200uです。
現在単独であれば容積率は1,300%ですが、東京駅が使っていない余剰容積率を買い取って、容積率1650%、延床15万uとなります。
松阪屋銀座店さんと森ビルさんの建替再開発も容積率移転利用だそうです。(住宅新報6月7日)
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| ●日本でも飛び地空中権売買が始まった!-特例容積率適用区域制度
容積率とは、建物の総床面積÷敷地面積の割合です。
容積率が増えれば、同じ土地上によりい建物が建てられ、増えた床面積を他人に貸せば、収入が増えます。
容積率が増えるということは、その土地の収益が増える可能性が増えるということです。
建築基準法では、地区用途区分に応じて、低層住宅地域には高層住宅が建てられないなど、規制が設けられているものですが、近年の商業地域など規制緩和と、平成9年の共用部分の容積率除外規定で、余剰容積率が生じています。
そのため、都心部でありながら、古い建物や公共施設敷地では、せっかくの容積率を使い切れていないケースが続出。
とはいえ、そうかんたんに建替ができるわけではありません。
その場合に、余剰容積率を隣地や街区内の建物建築に移転してよい、という制度が平成10年以降、総合設計制度連坦建築物設計制度(一団地認定等)として定められてきました。(エクスプレス情報NO.58、80参照)ただしこの範囲では、同一所有者敷地内、同一街区内という条件がありました。
今回の特例容積率適用区域制度は、高度利用を図るべき土地は土地所有者の申請で特例容積率限度指定を受けることができれば、飛び地での容積率移転を可能とするものです。
こうした容積率売買は、欧米では古くから行われており、米国ニューヨークのスカイスクレーパー(空の切り裂き)と呼ばれる超高層ビル群は、この容積率利用によるものです。
●容積率の買換え交換も?!−容積率譲渡の課税繰延を受けて、土地の余り空中権に稼がせる
さらに注目すべきは、容積率の売主であるJR東日本さんが、建替の共同事業者として新東京ビルヂングの床の一部を取得し、オフィス賃貸に参加することです。
容積率の買主の三菱地所さんにとっては買い取った容積率は資産計上。
売主のJR東日本さんには、空中権の売却額が、区分地上権の売買として空間の範囲を定めたものであれば、現行税法でも売価が土地時価の1/4以下なら単なる権利譲渡として法人税収益課税ですが、1/4超であれば土地譲渡として特定買替え制度や交換制度が使えることになります。
個人所有地や再開発の場合は等価交換も可能です。課税繰り延べを受けて、使わない空中権が収益を生む、土地の進化です。
※特例容積率の要件については、鈴木繁康さんの「東京のまちづくり情報」ページへどうぞ
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| NO.200 平成13年分所得税の長者番付公表−番付に出ない長者さん達は?
■財産税 |
| 平成14年5月16日、全国524の税務署で、平成13年分の所得税を1千万円超申告した高額納税者の公示が行われました。 |
| ●高額納税者の公示−株長者減り、土地長者増える?
公示は、昭和25年以来の法定制度で、各税務署の掲示板に5月31日まで、氏名・住所・所得税額を掲示するもので、賛否両論のなか、今年も行われたものです。(エクスプレスのメルマガ「税金超特急」NO.6参照)
平成13年分の高額納税者数は79,838人で、上位100位までは新聞でも報道されましたから、ごらんになった方も多いでしょう。
100位以内では、アイフル、プロミス、武富士などの消費者金融やパチンコ・パチスロ機の製造販売会社の経営者、衣料品のユニクロを展開するファーストリテイリング社長の柳井正氏さんや歌手の浜崎あゆみさんも登場しています。
●長者番付に載らない長者さんは?
ところで、ここに掲載されていない人々は、いないの?といえば大間違い。
実は、長者番付にでてこない所得税長者さんの種類は4種類あります。
1.修正申告で、公示回避チーム
ほんとは、税額1千万円超だけど、修正申告で公示にしない方法を選択したかたがたです。
実は、この手法を生みだしたのは、他でもない、国税をリタイアしたOBさんたち。
リタイヤして、顧問先斡旋を受け、優良法人の顧問をドンと受けて一気に超所得者。でもそれが世間様にバレては、困るからね、と長年採用されてきた札幌国税局長方式ですが、くだんの事件で、今後はおいそれと斡旋が受けられなくなるのかもしれませんが、それでほんとに救われているのは、二階建顧問を斡旋されずに済む会社さんたちかもしれません。
2.国外移転チーム
海外に移住して、海外法人での課税を受けて、税金自体を減らしていきます。
エクスプレス情報NO.79でご報告の小室哲哉さんたちのケースです。
3.株譲渡源泉分離課税チーム
同じ所得税でも、源泉分離課税は、総合課税に合算されず、確定申告義務がないため、当然、何千億円の所得と何百億円の税額でも、公示対象にはなりません。
ご存じ、株式の申告分離課税一本化を前に、株原価の簿価上げで数千万円の源泉分離課税で納税しても、番付には、一切載りません。
もちろん将来の申告分離での株譲渡時には、簿価上げ後ですから、またまた番付を回避できてしまうよね、というわけです。
4.法人利用チーム
会社を使っての古典的な方法は周知の通りです。
●お金持ち4人に一人は港区住まい?−激化するか、自治体のお金持ち争奪戦
ところで、全国上位100人の住所は、実は、東京都港区が24人で実に1/4。
上位100人のうち半分以上が東京都で58人。
区ごとでは、港区が24人と、4人に一人。
世田谷区・渋谷区の7人を大きく上回り、東京でも城南優位を数字のうえで示しました。
所得税高額ということは、住民税でも高額。高額納税者を抱えた港区・渋谷区・世田谷区の財政に貢献することになるのでしょう。
実は東京都各区の住民税課では、「あの人は、今年はどこに移った」という情報が飛び交うそうですが、お金持ち一人が移ることで、区の財政予算を変えざるを得ない、という事態もあるそうです。
例えば、今年のトップのユニマットグループ代表で沖縄県竹富町の高橋洋二氏の所得税は68億円です。
ということは、氏が在住することで沖縄県と竹富町には、今年度約24億円程度の県民税と町民税が納められる計算になります。
諸外国では、税金は、各自が義務を負うチャリティ(慈善)と考えられ、行政はその納税者へのサービス機関。タックスペイヤー(納税者)が、地域の発展にとサービスについて、各自治体財政に積極的にアテンド(関与)し、要求します。
日本のお金持ちも、諸外国の資産家のように、積極的に住まいの選別をアピールすれば、住民サービスがもっと向上するのかもしれません。
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NO.199 改正商法施行!取締役の賠償責任、軽減!監査役の任期も整備
■会社法務
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| 株主代表訴訟での役員の賠償責任に上限を設けることなどを盛り込んだ改正商法が昨年12月5日に成立しましたが、その法律が平成14年5月1日に施行されました。(平成14年4月17日付官報掲載 政令162号) |
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5月1日施行改正商法の要点は次のとおりです。
●1.役員の賠償責任額の上限設定
大和銀行は、昨年秋に大阪地裁が総額829億円もの賠償命令の判決を受け、その後、平成13年12月11日大阪高裁で、2億5千万円で和解決着となったのは、記憶に新しいところです。
平成5年の商法改正で、会社の利益に違背した取締役を、たった一人の株主でも、株主代表訴訟により8,200円の印紙代だけで責任追及できるようになって以来、世の取締役さん監査役さんは震え上がっていました。
このままの商法の制度では、賠償責任額に上限がなく、これまでの株主代表訴訟事件のように高額賠償命令が相次いでは、取締役が経営判断を萎縮させることになり、積極的な企業経営ができない、との産業界その他から改正要望が出ていたのです。今回の改正では、賠償請求額の限度を下記のように定めることができるようになりました。
代表取締役 報酬額の6年分まで
代表権のない社内取締役 報酬額の4年分まで
社外取締役及び監査役 報酬額の2年分まで
もちろん、取締役責任を厳しくする場合は、こうした決議をしないで無制限のままでも有効ですが、賠償責任を軽減できることになったために、より積極的な経営が可能になるといえます。
●ただ、問題なのは手続です。
@定款変更して、取締役会で軽減を決議する方法
定款変更のためには、株主総会で2/3以上の賛成が必要であり、かつ、営業報告書に役員の報酬額明示
また、定款変更し、実際に代表訴訟が起き、取締役会で軽減決議をしても、3%以上の株主から異議があれば、取締役会決議は、無効、株主総会で2/3以上の賛成による特別決議が必要
A代表訴訟が起きてから、株主総会の特別決議で2/3以上の賛成で軽減する方法
B社外取締役については、契約時に、責任上限金額を決定しておくことも可能。
オリックス・ダイエー・シャープ・イトーヨーカ堂さんは、Aを選択。役員報酬を明示してまで、実効性のない定款変更に及ばず、というスタンスです。
一方、ソニー・日立・東芝・HOYAさんは、今年の株主総会で定款変更予定。(平成14年5月2日日経新聞)
賠償額軽減の実効性はともかく、これにより、優秀が社内外取締役が就任してくれることの効果を重視するようです。
つまり、いずれも、事実上、なかなかたいへんだということになり、それが、もう一段の商法改正が望まれている理由です。
●中小企業の代表訴訟防止になるか?
とりわけ経営責任追及の形態をとって経営権争いに発展しやすいのが、同族会社です。
安易な事業承継対策で、株式分散している同族会社の場合、無為な争いを未然に防止するためにも、3%の持株管理が今後のポイントと言えるでしょう。
●2.監査役の任期が3年から4年に変更
監査役の任期が従来の3年から4年に変更されました。
取締役の賠償責任を軽減したことから、さらにいっそう監査役による企業監査の権限を強化する目的で任期が延長されたのです。
中小企業など、役員の変更がほとんどない株式会社にとっては、取締役の任期が2年で監査役の任期が3年であった従来と比べて、役員変更登記の手間が省けるといった副次的な効果も期待できます。
では、監査役の任期は、実際にはどうなるのでしょうか。
改正法の附則では、
「この法律の施行の際に現に存続する株式会社の監査役でこの法律の施行後最初に到来する決算期に関する定時総会の終結前に在任する者の任期に関しては、この法律施行後も、なお従前の例による」
とあります。
つまり、5月決算(5月31日決算)の会社の場合、在任中の監査役は3年で任期終了、今総会以降に重任、新たに就任する監査役は4年、ということになります。
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NO.198 会社の決算書表示の大改正!−商法施行規則「資本の部」表示変更
■会社財務
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| この平成14年3月29日の商法施行規則の公布により、従来の株式会社の貸借対照表、損益計算書、営業報告書及び附属明細書に関する規則(計算書類規則)は、廃止された。平成14年3月、東京都は、「東京都公金管理委員会」を設置し、4月以降に満期を迎える定期預金をすべて3月中に中途解約することとなった。(日経新聞02.03.23) |
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●会社の財務諸表の基準になる計算書類規則が廃止
これは、これまでの商法関連の法律(「株式会社の貸借対照表、損益計算書、営業報告書及び附属明細書に関する規則」(通称「計算書類規則」)・「大会社の監査報告書に関する規則」(通称「監査報告書規則」)
・「大会社の株主総会招集通知に添付すべき参考書類等に関する規則」(通称「参考書類規則」)・「株式会社の貸借対照表、損益計算書、営業報告書及び附属明細書に関する規則の特例に関する省令」(通称「特例省令」)
が改正され、複数の省令について、多数の規定を改正する必要が生じたため、これを機会に省令を一つの省令に統合してしまおう、というのが理由です。
●新商法施行規則では、貸借対照表の資本の部の表示が変更に
そして今回、平成14年4月1日に施行されるのが、統合後の新しい「商法施行規則」です。
そこで貸借対照表の資本の部の表示が変更されています。
企業会計における資本と利益の区別との考え方に対応するため、従来の資本金、法定準備金という区分から、資本金、資本剰余金、利益剰余金という区分とにわけられました。(施行規則69条)また、これですと、資本の欠損の状況が判然としなくなることから、資本の欠損が生じている場合には、その額を注記することも盛り込まれました。(同72条)
ただ、ややこしいことに、資産の評価差額金については、平成13年10月1日以降にも改正が行われていますので、資本の部の表記については、昨年から3段階の改正になっています。
そこで、この改正をいったん整理してみましょう。
@平成13年9月30日以前の表示(旧計規)
資本の部
1.資本金
2.法定準備金
(1)資本準備金
(2)利益準備金
3.剰余金
(1)任意積立金
(2)当期未処分利益
(うち当期利益)
4.評価差額金
A平成13年10月1日以降の表示(新計規)
資本の部
1.資本金
2.法定準備金
(1)資本準備金
(2)利益準備金
3.剰余金
(1)任意積立金
(2)当期未処分利益
(うち当期利益)
4.評価差額金
5.自己株式
B平成14年4月1日以降の表示(商法施行規則)
資本の部
1.資本金
2.資本剰余金
(1)資本準備金
(2)その他資本剰余金
減資差益
自己株式処分差益
3.利益剰余金
(1)利益準備金
(2)任意積立金
(3)当期未処分利益
(うち当期利益)
4.土地再評価差額金
5.株式等評価差額金
6.自己株式
※純資産額−土地再評価差額金−株式評価差額金
<資本金+資本準備金+利益剰余金
の場合は、差額を注記
この規則は、平成14年3月31日以前に開始した営業年度に係る決算期に関して作成すべき計算書類に対しては適用しなくてもよい、とされていますから、平成15年3月決算までは、任意採用となります。
つまり、Aの平成13年10月1日施行表示でもOKですし、Bの今回改正表示を前倒し適用してもOKです。
平成15年3月決算以降は、すべてBの今回改正表示に統一されることになります。
●会社の財務経理担当者さんは、今から準備
商法施行規則は、有価証券取引法規定の上場会社や商法監査の必要な会社だけでなく、すべての会社について、適用されることになりますから、法定監査の不要な会社さんでも、同様に変更すべきことになります。
決算書は、銀行さんや利害関係者などに、目に触れる機会が多いもの。
平成15年3月31日以降に、今回改正が反映されていない財務諸表表示をしていると、「ちょっとかっこ悪い」あるいは、「商法に疎い会社」という印象を与えるということにもなりかねません。
会社の経理担当者さんは、ぜひ、下記の準備をしておきましょう。
1.自社の財務諸表表示の変更点を確認しておく。
2.財務システムを導入している場合には、科目コード変更を行うこと。
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NO.197 ペイオフ解禁間近!ペイオフ対策の知恵のあれこれ
■資産運用
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| 平成14年3月、東京都は、「東京都公金管理委員会」を設置し、4月以降に満期を迎える定期預金をすべて3月中に中途解約することとしました。(日経新聞02.03.23) |
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●ペイオフ対応の定期預金解約急速
東京都の定期預金解約−これは、来月平成14年4月1日からペイオフが解禁され、金融機関が破綻した場合に、預金のうち決済性預金と呼ばれる当座預金・普通預金・別段預金以外については、1千万円のみが預金保険機構の対象とされ、残額については、切捨(ペイオフ)されてしまう措置が発動するからです。
外貨預金・オフショア預金などは、そもそも保護の対象になりません。
さらに平成15年4月1日からは、決済性預金についてもペイオフ対象となるため、東京都は、これまでに定期性預金が満期になるつど、決済性預金に切り替えてきたのですが、4月1日以降に満期になるものは、中途解約してしまう、という決定をしたのです。都民の大事な税金という公金を預かる自治体ならではの大決断です。
●ではペイオフ対策、どうしたらいいの?
もちろん、定期性預金が各銀行1千万円以下であれば、預金保険機構により保護されることになっていますから、あまり心配はいりません。
ただし、実際に金融機関が破綻してしまえば、当然他の金融機関に預金は移され、解約に時日がかかったり、破綻が深刻な金融機関の場合は、受け皿銀行がすぐに現れないケース(東京都内の信金)も出ています。
もし受け皿銀行がすぐに見つからない場合には、預金口座が凍結され、自分の預金が自由に出し入れできなくなってしまいます。
預金保険機構により、普通預金などの預金者には、当面の60万円までは仮払金として引き出すことができますが、これも、官報や新聞広告に掲載される「仮払金制度適用のお知らせ」を見て、金融機関に自分で請求しなければならないのです。
普通預金で1千万円以下しかないよ、という方でも、やはり安定した金融機関に預けるに越したことはないようです。
●名義分散などの小手先はダメ!
日本の都市銀行は、この4月から、みずほ(現第一勧銀・富士銀・興銀)・東京三菱・三井住友・UFJ(旧三和・東洋信託系)・SRBグループ(大和銀ホールディングス=大和・あさひ系)のビッグ5に統合されます。
預金保護が1千万円までなら、このビッグ5に分散すればよいのか、と各行1千万円ずつ分散しても5千万円までしかできません。
もちろん、1行1千万円ですから、支店に分散してもだめ、統合前銀行に分散してもダメです。
それでは、各行に妻名義・子供名義で分散しようとしたらもっと保護されるのか、と苦肉の策に出ると、さあたいへん、待ってましたと、国税さんが贈与税課税の手ぐすねを引いています。
第一、名義預金・借名預金は、ペイオフの預金保険の対象にならないのです。
●まずは流動性預金(当座・普通預金など)に移して様子を見る?
この3月決算、5月決算公告・6月株主総会で、金融機関の不良債権処理の状況が明らかになるでしょう。
それまでに不良債権処理やペイオフによる預金流動に対応できない金融機関は、相当数淘汰されていくでしょうから、この期間の状況を見ます。
そのうえで、各金融機関の自己資本比率・格付・株価をよくチェックして選ぶ方法です。
平成15年3月末日までは、決済性預金については、ペイオフ対象になっていませんから、決済性性預金にしておけば当面、利息はつきませんが、とりあえず保全できる、というわけです。東京都もこの立場です。
●自己資本比率や格付・株価を重視して金融機関を集中する?
「様子見などは生ぬるい、預金は、預金者にとっては、金融機関への無担保融資ではないか。バブル崩壊から早10年、この期間内に不良債権処理ができていない金融機関は、今後も改善の能力なし、失格!」として、どんどん取引銀行を選抜・変更している資産家さん・企業さん続出です。
金融機関を選ぶのではなく、金融機関を選ぶ預金者の資産運用の姿勢が問われているのです。
この各金融機関の自己資本比率・格付・株価については、インターネットでも検索できます。迷った場合は、エクスプレスにお尋ねください。
●借入の範囲で預金する?
ペイオフで心配なのは、借入です。
例えば、A金融機関に借入5千万円と預金5千万円があったとしましょう。
A金融機関が破綻して、預金は、ペイオフで1千万円のみ保証、借入が5千万円がそのまま残って、債権回収機構に回される、というのでは、預金者は目も当てられません。
当然A金融機関には、もし破綻した場合には、借入と預金をまず相殺して、預金を借入に充当し、残額があった場合に、初めて預金をペイオフ対象とする、という約定をすべきです。
金融機関によっては、会社の借入がある場合には、保証人である社長の個人預金を会社の借入額まで保証するという約定をしているところもあります。
この約定を確認したうえで、預金だけの金融機関を整理し、借入のある金融機関に預金を集中する、という方法をとっている会社もありますが、当然、集中する金融機関は、安全な金融機関を選ぶべきでしょう。
●郵便局の振替口座に移管する?
実は、郵便局の振替口座は、限度額がなく、かつ今のところ平成15年4月以降の流動性預金ペイオフの対象にもなりません。
というわけで、郵便局の振替口座にペイオフを嫌った預金が集中しています。
しかし郵貯自体は、小泉内閣の郵政構造改革の対象ですから、先行き万全とはいえず、第一、資金がそれ以上必要になっても、お金を借りることもできませ
ん。
●もそも預金保険をアテにしない。
資金を遊ばせて預金を他人に託すから、心配なのであって、自分で運用する、世のため人のためになる良い事業に投資していい利回りを上げればいいんだ、と豪語する投資家さんもいます。
ごもっとも、です。
●良い金融機関との信頼関係を大切に
金融機関は、預金にせよ、借入にせよ、お財布を預ける大切な事業パートナーです。
きちんと見極めて、きちんと財産保全をしていきましょう。
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NO.196 不動産取得税の住宅土地軽減−他者建築・1回転売でも軽減OK!
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平成14年2月15日、平成14年度地方税法改正案が閣議決定され、今国会に上程される。
そしてその改正法案に、不動産取得税の住宅軽減の緩和措置が盛り込まれ、取得土地に他者が特例適用住宅を建築した場合、転売後他者が特例的用住宅を建築した場合も、対象とされることになった。 |
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●平成14年度税制改正続報−不動産業者さんに朗報
実は、昨年12月の平成14年度税制改正大綱や今年1月中旬の改正要旨発表では、「住宅用地に係る不動産取得税の税額の減額措置について、適用対象となる要件の見直しを行う」とされただけでした。
国交省さんと総務省さんの協議の結果、不動産取得税の住宅軽減拡大が実現することになりました。
●不動産取得税の住宅軽減で、住宅取得の大多数が非課税に
不動産取得税は、不動産取得者が原則として不動産の固定資産税評価額の4%の税率で課税されます。
土地は固定資産税評価額×1/2×4%となります。
@家屋の取得税軽減:特例適用住宅を取得すれば、家屋の固定資産税評価額のうち350〜100万円(新築は1200万円)が非課税になります。固定資産税評価額は通常建築価格の2〜6割程度ですので、ほとんどの住宅が非課税になるといえます。
A土地の取得税軽減:その土地上に、特例適用住宅を取得した場合、税額から「4.5万円と『土地u単価×家屋床面積×2倍×3%』」のいずれか高い金額が軽減されます。
土地の取得税軽減は、土地取得者自身が原則として3年以内に適格建物を取得するのが条件です。
この保有期間制限は、平成16年まで、原則の2年以内が3年以内に緩和されているのです。
●1.他者建築でも土地の住宅軽減OK!−取得者が違っても、一緒に軽減
そこに今回の改正です。
まず、土地の取得者が自分で住宅を建てなくても、保有期間3年以内に誰かが特例適用住宅を建てれば、土地取得者の住宅軽減OK、となりました。
@親が土地を買い、子がローンで住宅を建てる。
→OK。
子は住宅ローン控除・住宅取得資金贈与も受けられます。
A親会社が土地を買い、関係会社が貸家を建てる。
→OK。
企業再編で定期借地権利用もできるでしょう。
●2.不動産業者さんの土地取得税も、転売後に購入者が住宅建築すれば住宅軽減OK!
さらに、法案では「特例適用住宅の新築が当該取得者から当該土地を取得した者により行われる場合」を適用可能としました。
土地の取得者がその土地を別な人に転売、その購入者が特例適用住宅を3年以内に建築すれば、住宅軽減OK。これまでは、土地を仕入れた不動産事業者さんがすぐユーザーへ売却しても取得税がかり、売価に転嫁せざるを得ませんでした。
不動産事業者さんにとって大きな負担軽減です。
条件はズバリ、ユーザーである土地購入者が特例適用住宅を建築すること、です。
●適用は、平成14年4月1日取得土地から平成16年3月31日まで、まずは徴収猶予
総務省さんの説明では、適用開始は、平成14年4月1日取得土地からです。
去年土地を買っていて、今年4月1日以降に転売、ユーザーが特例適用住宅を建ててもダメ、ということです。
住宅用地を取得した事業者さんや親御さんは、いったん不動産取得税の徴収猶予で、建築見込みとして、軽減を受けます。
そして、ユーザーさんやお子さんが建物建築後、土地所有者が住宅建物敷地となった証明を都県税事務所に提出して、減免確定となります。
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NO.195 東京都23区内非住宅地の固定資産税2割減制度できる!−平成14年のみ
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平成14年2月20日、東京都は平成14年の東京都条例として、23区内の非住宅地固定資産税額を2割軽減する小規模非住宅用地の固定資産税・都市計画税の減免制度を打ち出した。
23区内の400u以下の敷地でのビル経営事業者・法人
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●小規模非住宅地の軽減制度できる!
東京都心六区(中央・千代田・新宿・港・文京・台東)の区議会・商店会・町内会は、地価が下がっても軽くならない固定資産税・相続税の軽減を訴え続けてきました。(エクスプレス情報NO.104)
そしてこのたび、平成14年2月20日、東京都は平成14年の東京都条例として、23区内の非住宅地固定資産税額を2割軽減する小規模非住宅用地の固定資産税・都市計画税の減免制度を打ち出しました。
●固定資産税・都市計画税の小規模非住宅用地の減免制度
減免制度の内容は下記のとおりです。
1.対象地:一画地の面積が400u以下の非住宅用地のうち
200uまでの部分
2.減免割合:固定資産税及び都市計画税の2割
3.減免対象:個人又は中小企業者の所有地
※中小企業者=資本金1億円以下の法人
4.減免方法:納税者の減免申請による
5.平成14年分のみ
例えば、神田のビル敷地2筆200uについて、310万円の固定資産税がかかっていれば62万円減額、247万円になります。
最大200uの2割減ですから、固定資産税路線価単価の高い土地ほど、減額は増えますが、一方、敷地面積が400u超の大きなビル敷地は対象外です。
また、申請しなければ減免を受けられませんので、非住宅地所有者は、必ず減免申請をしましょう。
200uまでの小規模住宅地については、1/6となる軽減策がこれまで実施されていましたが、全国から比べて極めて高い非住宅地の高い負担水準を全国並に下げることになります。これにより23区では非住宅地全体の8割にあたる約23万件が対象となり、約260億円の減税となるそうです。
●1年限りの減税策は、総務省さんへの挑戦状?−他の自治外は後に続くか?
石原都知事トップダウンのこの措置は、都職員の給与の4%カット継続による300億円確保を財源として、地方税法第367条(天災・貧困その他の特別事情に対する固定資産税減免)を法的根拠にしました。
また、制度の目的として、
@「税制上矛盾を来たしている東京23区非住宅用地の過重な負担を緩和」、
A「極めて厳しい経済状況下における中小企業への支援」
を高々と掲げてしまいましたから、さあ、たいへん。
もちろん平成15年には固定資産税評価替を含めて新しい税制が手当されることを前提にしての1年限りの措置ですが、この表現自体が、固定資産税など地方税制の主務官庁である総務省さんへの真っ向からの批判です。
総務省さんは「法的に適当かどうか慎重に検討する」(平成14年2月21日付日経新聞)そうです。
外形標準課税の裁判も合わせて、行方が注目されます。
エクスプレス情報NO.122号でお伝えした固定資産税評価額は、平成15年度から閲覧帳簿が作成され、公開制度に弾みがつきます。情報公開も減免も、声を挙げてきた都民の素晴らしい成果です。
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NO.194 平成14年度税制改正−中古ビル取得の登録免許税軽減には、大臣証明!
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中古の商業系中高層耐火建築物・敷地の一体取得の場合の登録免許税5%が平成14年4月から平成16年3月31日まで2年間の取得について、半分の2.5%になる。
しかしこの特例適用の条件に、大臣証明を要件とされることになった。
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●エクスプレス情報NO.121でご報告済みの平成14年度税制改正の新設規定です。
@用途が事務所・店舗用・ホテル用等業務用ビル。(性風俗関係除く)
A地上階数5以上、床面積2千u以上の鉄骨造・RC造・SRC造。
B昭和56年6月以降に建築確認済証の交付を受けたもの、又は現行耐震基準に適格であり、指定容積率の60%以上を満たすこと。
C上記の条件を満たすことについて、国土交通大臣が証明したものであること、
●エクスプレス情報発行以降、このCの大臣証明条件が追加されました。
当初の政策意図とは裏腹に、要件をこてこてとつけて、結果的に使い勝手を悪くしてしまいます。毎年の改正の法律化の過程で、しばしば見られる、財務省の横車です。
取引の足の速い中古ビル取得。この取得コストの予算化に際して、大臣証明をとってから、という悠長なことでは物件投資は、ままなりません。
そもそもこの制度。証券化不動産としてなら、既にSPCや不動産投資信託では、登録免許税本則5%が1.6%に引き下げられていますから、条件の煩雑さが加わったことで、投資家にとっては、ちょっと「食い足りない」改正となってしまいました。
●もちろん、登録免許税が半分となる、というのは、買値投資価格に割安感がつきますから、売り物件としては、アドバンテージになります。
むしろ、中古ビルの売却に際して、上記条件に適合するビルの売主が適格資料を準備しておく位の攻めの姿勢が必要でしょう。
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NO.193 平成13年分贈与税申告受付スタート!
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平成13年1月1日〜12月31日までに、合計110万円以上贈与を受けた人は、この平成14年3月31日までに贈与税申告書を提出しなければならないが、その税務署での受付が、平成14年2月1日から始まった。
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○2月1日から、平成13年分の贈与税申告書の受付が、各税務署で始まり ました。(所得税確定申告郵送受付は2月16日からです。)
特に、平成13年は、贈与税の非課税枠である基礎控除が、60万円から110万円にアップして、贈与税の軽減が始まった最初の年です。
これを機会に、と贈与をなさった方も多いでしょう。
前倒し財産相続としての効果も高い生前贈与の非課税枠110万円/年間は、長期に利用すればするほど、効果が高くなります。
たとえば、1,000万円を一度に贈与すれば260万円の贈与税となりますが、200万円ずつ5年で贈与すれば、1年当たり9万円、5年合計で45万円の贈与税となります。
○では、毎年定期定額で贈与したら、分割贈与として、5年分割の一括贈与課税となるでしょうか。
大丈夫。最初に「これから毎年贈与する!」と宣言するならともかく、翌年贈与するかどうかは、贈る人の胸先三寸。これで認定はさせません。
贈与をしたら、きちんと贈与税申告をして、税務署さんにアリバイを作っておく、という人もいますが、111万円の贈与申告は毎年きちんとしておいて、1千万円の送金が無申告、というのでは、あとでつじつまが合わなくなります。
○ではその反対に。
去年、200万円贈与「したことにして」、贈与税申告して9万円贈与税納税。肝心の資金は、贈る人のフトコロに入ったまま。
これでは、贈与になりません。いくら申告していても、後々相続が起きたとき、贈る人の財産としてカウントされてしまっているケースもあります。お気をつけて。
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| NO.192 平成14年度スタート!
固定資産税評価帳簿閲覧情報開示制度 |
平成14年度より、固定資産税に対する納税者の信頼を確保するため、固定資産税の情報開示についての措置が定められることとなった。従来はプライバシー保護のもと、原則として所有者のみに閲覧・証明書交付が行われていたものである。
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おめでたい元旦は、不動産の税金評価の基準の日でもあります。元旦の地価状況、建物状況を評価して固定資産税評価額・地価公示価格・相続税路線価が決まります。
また、1月1日現在の所有者に、固定資産税・都市計画税は課税されることとなっています。
例えば、古家が12月31日に取り壊し、滅失の登記がされれば、建物はゼロ課税で、土地は非住宅用の宅地として課税されます。もし1月2日以降の取壊しなら、建物は古家の価格分だけわずかに課税されても、土地の税金は住宅地として1/6になります。
■従来の固定資産税登録台帳の縦覧制度
固定資産税や都市計画税・登録免許税・不動産取得税などは固定資産税評価額を基とした課税標準を算定基準とされており、固定資産税評価額は各租税にとって重要な位置を占めています。
固定資産税評価額は、総務大臣が定めた固定資産評価基準に基づいて行われ、市町村長、特別区にあっては都道府県知事がその価格等を決定することになっています。
この固定資産税評価額は固定資産課税台帳に登録され、従来はプライバシー保護の観点から、下記の関係者に限り、本人確認可能な書類(運転免許証、身分証明書、健康保険証など)を持参して初めて、縦覧(閲覧)や評価証明書の交付を受けることができるとされていました。
@固定資産の所有者(納税義務者)、その配偶者と生計を一にする親族、
A固定資産の共有者(連帯納税義務者)各人、
B所有者の相続人、
C固定資産税の納税管理人、
D破産管財人、
E清算人、
F所有者から縦覧することについて委任を受けている者
■新しい固定資産税の情報公開制度は?
(1)納税者が自己の固定資産と他の固定資産の評価額を比較可能な縦覧帳簿(仮称)制度創設
近隣の評価額と比べてうちの固定資産税が不当に高すぎないか、など評価額審査請求が可能になります。
特に他人の建物評価が閲覧できるようになるのは、歴史上画期的なことです。
またこれらのデータを参考に証券化不動産の精密調査や収益評価も行われていくでしょう。
(2)借地借家人等への固定資産課税台帳閲覧制度・固定資産税評価額等の証明制度創設
借地・借家の利害関係者が対象資産の固定資産税額を閲覧して地代家賃の参考にできます。特に長年、固定資産税×倍率で決定されてきた正当事由(普通)借地地代の計算根拠を、借地人側で入手できますから、貸主も借主もオープンな情報を元に公明正大な契約が求められることになります。
(3)固定資産税に係る情報開示に必要な事項整備
借上社宅家賃賃料も固定資産税で計算可能に。社宅家賃は、土地と建物の固定資産税課税標準額がベースで計算できますが、借上社宅の場合は物件オーナーからの固定資産税情報はほとんど入手不可能でしたが、これからは通達家賃が適用できます。同族会社の役員の場合でも、床面積99u以下の小規模社宅なら右の算式で、家賃は極めて低廉で済みますから、社宅賃料の見直しも課題となります。
(参考)給与課税にならない適正社宅家賃の算定
−従業員社宅・役員小規模(耐用年数30年超99u以下)住宅の場合−
月額家賃={家屋の固定資産税課税標準額×0.2%+12円×坪床面積
+敷地固定資産税課税標準額×0.22%
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NO.191 自民党税制改正大綱、12月14日決定!
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平成13年12月14日、自民党税調は平成14年度税制改正大綱を公表した。平成14年4月からの連結納税導入のための税収確保の増税が目白押しとなり、資産デフレ解消のために待望された不動産流通税の軽減は、総崩れとなった。苛政は虎よりも酷し、である。
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■自社株相続10%減額制度−最大3千万円?
中小企業の自社株は、経営に必須で換金は不可能、税金は高額というオーナーの泣き所。
この減税制度が初めてできました。
@対象株式:相続税評価額10億円未満の株式A5割以上を被相続人又は生計一親族が所有B相続人が役員として経営参加
C小規模宅地の評価減制度と選択適用
D軽減額 @)発行済株式×1/3以下の価額
A)相続税評価額3億円以下
B)被相続人の持株評価額
C)いずれか少ない額×10%
D)小規模宅地の評価減額
E)CとDのいずれか多い額を採用。
株減額は、最大で3千万円になるはずですから、事業用でも居住用でも特定小規模宅地の路線価評価が3,750万円(400uなら93,750円/u)以上の場合は、土地減額の方がお得、という計算です。私邸まで会社所有にして、財産すべて自社株という戦後日本の経営者には、唯一の救済になるかもしれませんが、果たして利用されるでしょうか。
また、自社株物納規定が整備されることになりました。自社株物納は、原則不可。買受者を準備しての事例はあったものの、どこまで緩和・明示されるでしょうか。
■都市再生の商業不動産取得の免許税軽減
登録免許税・不動産取得税の廃止・手数料化の議論は、税収確保のために絶ち消えました。まるで利権屋のような税収確保策の結果の建物9%、土地3.7%の重税維持は、不動産を流動化し日本再生するうえで最大の障害です。
唯一、中古の商業系中高層耐火建築物・敷地の一体取得の場合の登録免許税5%が平成14年4月から2年間、半分の2.5%になります。
@事務所・店舗用オフィスビルであること。
A地上階数5以上、床面積2千u以上、SRC。
B一定の築後経過年数以内であり、指定容積率の60%以上を満たすこと、が条件です。
■不動産取得税軽減の住宅地要件緩和へ
不動産取得税軽減対象住宅地は、床面積や耐火建築物の築年数要件が緩和されそうです。
■投資促進税制は、取得価額要件を緩和
取得価額230万円以上の条件を160万円以上に緩和。税額控除と特別償却の選択可能に。
■連結納税制度は4月からスタート
平成13年の会社分割法制で企業グループ内の切り分け・資産移転が自由化されました。
こんどは、企業グループ内の納税を連結通算してグループの純益に課税する法整備です。
連結対象は、100%親−子−孫グループの資本関係で決まります。右の図の場合は、2つの連結グループとなりますが、連結納税を採用するかどうかは、各親会社が決定。グループ全社に親の税率が適用され、2年間は付加税2%課税積み増しですから、グループ内に赤字会社を持たない優良会社はそっぽを向くこと必至。連結親会社が大法人なら40.86%+2%、中小法人なら所得800万円までは中小法人の軽減税率30.84%+2%が適用されます。
連結内赤字は、連結内で5年間繰越されますが、赤字会社の中途参入など、租税回避行為は規制されます。
■自己株式の処分譲渡は資本取引で不課税に
平成13年10月1日から解禁の金庫株(自己株)取得。処分は平成14年4月以降に制限されましたが、買い取った自己株の他への譲渡損益は資本積立金の増減。ただし同族から高く買った自己株の譲渡損は切捨です。
■同族会社の留保金課税は税額5%だけ減税
同族会社が給与や配当をせずに会社に利益を残したら、最低1500万円以上の社内留保に11.73〜23.46%の重課税がかかります。どう振り分けても個人所得税率と法人税率が拮抗してしまうオーナーさんには辛い制度ですが、資本金1億円以下法人は5%だけ軽減されます。ただし重課税率11.73〜23.46%→5%、ではなく、税額の5%ですからほんの気持です。
また、創業10年以内やベンチャー企業の留保金課税停止の対象に、前年試験研究費・開発費の対売上比率3%以上の法人も対象になります。商業・サービス業も対象です。
■資本金5千万以下法人交際費80万円拡大
交際費は、資本金1千万円以下の法人は400万円を限度に8割、1千万円超5千万円以下の法人は300万円を限度に8割を経費にできました。改正で5千万円以下法人は一律400万円の8割経費化とされますから、1千万円超の法人は、80万円だけ枠が広がりました。
■ストックオプションは新株予約権制度に
会社の業績評価を株式の権利でもらい、権利行使時に株式として売却するまで課税繰延するのがストックオプション税制です。
従来、新事業創出法による税制適格ストックオプション年1千万円までだけが非課税とされていましたが、平成14年4月1日施行の新商法による新株予約権制度として衣替え。自社役職員のみとしていた付与制限を撤廃、発行済株の1/10という付与対象額も撤廃したのにあわせて、平成14年4月1日以降の特別決議で付与されるストックオプションから税制も、50%超グループ会社役職員まで権利行使限度額1,200万円まで非課税とされます。
増税となる制度
■退職給与引当金廃止、4(中小10)年間で戻入
連結納税制度は、本来なら親子損益連結して税軽減になるのですが、どっこい財務省、税収確保の増税策をちりばめました。
その筆頭は退職給与引当金制度の廃止です。
退職給与要支給額の現在27%を限度に引当可能な制度を廃止し、4年間(中小法人等は10年間)で従来の引当金を取り崩します。
原資がないのに、戻入で利益だけ計上され純増税。増税を避けるなら、実際に首切りをして退職金を支給しろ、とでもいいたげです。
■受取配当益金不算入割合引下−二重課税に
会社が受ける配当金の二重課税防止のための制度ですが、支配目的の特定株式以外の株式の配当金課税を強化。中小法人は現行80%が平成16年には50%まで逓減されます。
既に理屈ではなく、取れるところから取る、という姿勢が明確です。
■特優賃など割増償却また厳しく
今回の連結納税制度導入の交換条件となった租税特別措置法の軒並み廃止縮小。特優賃住宅等の割増償却や固定資産税軽減制度がまた縮小、厳しくなります。プログラム準備金・医療用設備特別償却も縮小の一途です。
■非居住者・海外法人出資益は源泉徴収に
海外からの10人未満の匿名組合を通じた出資利益の分配は源泉徴収不要でしたが、平成14年4月以降は原則源泉徴収になります。投資意欲に水を差すかも知れません。
■赤字課税の外形標準課税は15年導入明記
小泉首相は所得税減税論を提言していますが、その蔭にまた外形課税や所得控除の縮減等、大増税が控えています。厳しい景況に税コスト増大が予想されます。エクスプレスはますますがんばって、お客様を守っていきます。
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NO.190 住宅金融公庫が5年以内めどに廃止・縮減に
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平成13年11月22日、小泉首相と扇国土交通大臣は、住宅金融公庫と都市基盤整備公団のの5年内の廃止を含めた段階的縮小と住宅ローン証券化業務法人の設立について合意、与党3党会談で了承された。
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小泉首相が提言する「聖域なき構造改革」の一貫としての特殊法人改革。そのひとつに、不動産融資に関わりの深い住宅金融公庫の廃止削減が5年をメドに進められることになりそうです。
■特殊法人改革って?■
日本道路公団等4公団・住宅金融公庫・都市基盤整備公団・石油公団という重点7法人を廃止民営化することで、民間活力とする趣旨から断行されるものですが、一方、こうした法人は政策遂行の一端を担っていますから、改革の次第が注目されていました。
■公庫は5年以内に融資業務縮小。■
住宅金融公庫については、今後5年間に融資業務は段階的に縮小、低所得者層向けは残す可能性もあります。
■これまでの利用者はどうなるの?返済条件は変わるの?借りるなら急いだ方がいいの?■
原則として融資業務の変更は行われない見込みです。
これは、従来の融資が政府法人の事業として行われていた以上、既得権保護の見地から、その融資の約定は当然守られることになるでしょう。
これは、個人の住宅融資も、貸家住宅も同様です。
したがって、現行低金利での固定利率を利用したい場合には、制度改革が法制化する以前に申込をする必要があるでしょう。
■公庫廃止でどうなるの?問題点は?■
1.住宅購入者を青田刈りしてきた固定低金利融資
財政投融資資金を源泉とした公庫融資資金が、低利固定融資を実現することにより、住宅を買うというより、低金利をバネに住宅購入に走る人々の固定金利融資をすることで、低金利時代住宅ブームを支えてきた公庫は、全住宅ローンの3割を占めています。従来返済能力のない人々にまで「貸し込んで」きた弊害は改善されるべきでしょう。
2.民間移管で、どこまで低利・良質住宅の供給ができるか?
問題は、受け皿である民間金融機関が、どのような住宅ローンを発売して、国民資産である住宅ストックを守ることができるか、です。金融業界からは、早くも利子補給の必要の声が挙がっています。
3.証券化と融資制度の発展
公庫の計画では、アメリカのファニーメイに相当する、住宅ローンの証券化による資金基盤作りが上がっています。
扇国交大臣からもそのための法人設立の話しが出ています。
住宅ローンをベースに優良な証券化ができれば、今後の突破口となるかもしれません。
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NO.189 平成13年7月1日の基準地価公表−全国平均▲4.1%、10年連続下落
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平成13年9月20日、国土交通省土地・水資源局は、基準地価(都道府県地価調査結果)を発表した。10年連続の下落となり、平成12年7月1日からの1年間では全国平均で▲4.1%となった。東京では、14年ぶりに港区、11年ぶりに渋谷区が上昇に転じ、近接区も横ばいとなった。
「平成13年都道府県地価調査に基づく最近の地価動向について」
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■基準地価って?■
基準地価とは、「都道府県地価調査」にもとづいて、その年7月1日現在の土地の正常価格とされるものであり、翌年の固定資産税評価額算定の基礎とされます。
「都道府県地価調査」とは、国土利用計画法による土地取引の規制を適正かつ円滑に実施するため、国土利用計画法施行令第9条に基づき、都道府県知事が毎年1回、各都道府県の基準地(平成13年は全国27,725地点)について不動産鑑定士等の鑑定評価を求め、これを審査、調整して、7月1日の正常価格として公表するものです。
これは、国が行う毎年1月1日時点の公示地価とともに、一般の土地取引の指標ともなっています。
■全国平均は▲4.1%−二極化・多極化が鮮明に■
@下落トップは千葉県
全国平均では、住宅地は▲3.3%、商業地は▲6.6%です。
下落上位は、住宅地・商業地とも、千葉県が、印旛村(▲16.2%住宅地下落率1位)、富里町 (▲23.82%商業地下落率1位)を初め、全国下落トップ5位まですべて独占。特に木更津市は住宅地商業地とも、全国下落率2位となりました。
A上昇トップは西新宿1丁目
対して上昇率トップは、東京都新宿区の商業地西新宿一丁目。+4.9%の上昇です。商業地はこれに港区麻布十番、港南、中央区銀座と続きます。区の統計では、14年ぶりに港区、11年ぶりに渋谷区が上昇に転じ、近接区も横ばいとなっっています。
■流れは都心居住と総合再開発−コンセプトはフュージョン(混在)です。■
今後2003年、都心部では再開発が進み、オフィスの供給ラッシュに入ります。
オフィスと住宅、商業ゾーンの総合開発が、今後の都市発展の成功の鍵を握ります。コンセプトは「フュージョン」(混在)。オフィス単体だけでの開発は今後は?です。今後の不動産の行方を見守りましょう。
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| NO.188 J−REIT(不動産投資信託)、スタート! 不動産が金融商品になった! |
平成13年9月10日、三井不動産系の日本ビルファンド投資法人投資証券と三菱地所系のジャパンリアルエステイト投資法人投資証券の2銘柄の投資信託が、東京証券取引所に上場された。日本で初めての不動産投資信託である。それぞれ売買代金は123億円(東証8位)と105億円(東証10位)で、快調なスタートとなった。
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■不動産投信って?■
今回上場されたのは、不動産投資法人が、投資家から資金を集めて不動産に投資し、その賃料収入など運用収益を配当として投資家に分配する不動産投資信託。米国の不動産投資信託に習って、J・リート(=Japan
Real Estate Invest Trust、ジャパン・リアル・エステート・インベスト・トラスト)と呼ばれるものです。
■不動産投資が株式投資になった。
投資家にとって、不動産投信の最大のポイントは、不動産への投資が、投資信託という金融商品投資となったことです。投資法人が複数の投資対象不動産を選定してファンドを組成、運用して利益を投資家に還元します。特に今回上場された会社型投信は、株式投資とそっくりになります。
@上場による信頼性と自己責任
上場によるチェックを経た商品であること、不動産投資を売買単位で1口単位の小口で行えることになります。例えば初日の日本ビルファンドは62.5万円/口でした。投資対象によっては損も益もあり、選定や購入タイミングは自己責任となるのも、株投資と同じです。
A売却税金は株式投資と同じだが、損益通算は使えない。
税金は株投資と同じで、売価×1.05%の源泉分課課税(平成15.3.末の譲渡迄)や利益の26%の申告分離課税を選ぶことができます。10月からの100万円特別控除は使えません。
また、不動産に直接投資した不動産所得の損は損として他の所得と相殺できますが、不動産投信の損失は他の株譲渡益と相殺され、引ききれなければ切捨て、現行制度では、他の所得との通算や翌年繰越はできません。
B利益配当は個人投資家には総合課税だが。
配当の取扱は、株式と似ていて、金融商品と似ていて、どちらでもない、といえます。
原則は配当所得として総合課税です。この点は不動産直接投資の不動産所得と同じです。
ただし、配当金が1銘柄年間50万円未満で持ち株比率が5%未満の場合には35%の源泉分離課税が選択でき、年間10万円以下の小額配当の場合には20%の源泉徴収で終了し、確定申告は不要です。
また、株式配当には可能な、所得税の配当控除はできません。
■ポイントは投資法人の運用と分配
投資法人は、利益の9割以上を投資家に配当すれば、配当を損金算入ができることになります。つまり、税引き前で配当ができてしまうので、配当率は高まります。減価償却費の6割まで配当することも可能です。
ただし、普通法人であれば引当可能な引当経理が、不動産投資に特有の将来修繕引当が認められていないことなど、不動産投信ならではの、税制不安があります。
なにより、投信選択の判断とリサーチは、投資家の自己責任。
これから、会社投信・不動産投信含め、本当の意味での日本の個人投資家が育っていくのでしょう。
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| NO.187 長期保有上場株売却益の100万円非課税は10月1日スタート−株譲渡の損益分岐点をおさえておきましょう。
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平成13年10月1日より、長期保有上場株を売却した場合の100万円特別控除制度がスタートする。(エクスプレス最新トピックNO.179(平成13年4月20日既報)
また、政府税調は株価低迷を背景とした証券税制の見直しのために、株式譲渡損失の繰越控除制度や申告分離課税方式の税率の時限引下げの検討に入った。
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| ■株式譲渡の百万円非課税は、一年超保有の上場株・店頭株・株価連動投信(ETF)のみ■
平成13年10月1日より長期保有上場株式譲渡の100万円特別控除制度がスタートします。
この長期保有株とは、1年超保有している東証・大証やマザーズ・ナスダックジャパンなど国内証券取引所上場の株式・店頭登録株式・株価連動投資信託(ETF)だけです。
株式の譲渡益課税は、取引のつど源泉分離課税と確定申告する申告分離課税の選択制です。
@上場株は源泉分離課税(平成15.3.31迄)。
原則は、売価×1.05%の税率(転換社債・信用取引は別税率)で、証券会社で天引きされて納税は完了。学生さんが株で何億円大儲けしても、源泉分離ならお父さんの扶養に入れます。
A長期保有上場株は、平成13.10.1から15.3.末の譲渡迄、(譲渡益−100万円)×現行26%。専業主婦が138万円まで譲渡益があっても、ご主人の扶養に入れます。公開前3年超保有株式を公開後1年以内に売却で実質13%半額課税となる創業者利益課税でも100万円非課税特例はOK。
Bそれ以外の株譲渡益は原則の申告分離課税で株譲渡益×現行26%。損失は他の株譲渡益と相殺され、引ききれなければ切捨て、現行制度では、他の所得との通算や翌年繰越はできません。
■まず長期保有株の判断。非課税狙い保有か、見切り売却か。売却申込は今年9月26日以降に
100万特別控除は平成13年10月1日〜15年3月末日までの売却で適用です。
約定日を取得日、受渡日を譲渡日としてもよいので平成12年9月29日以降約定売買日の株を平成13年9月26日以降に売却申込した場合でもOK。
■課税方式の選択の損益分岐点は、現行なら売価の4%+100万
@非上場株は申告分離。
A上場株で損失譲渡も申告分離。
B短期保有株の益出し譲渡は、利益>売価×4%で源分選択。同年中に損失株あれば、そこまで申告分離。
C長期保有株の益出し譲渡は、利益>売価×4%+100万円で源分。同年中に損失株あれば申告分離。
D残った損失株の損失額まで非上場株で益出しをしましょう。
■既に100万円値上がり株があるなら、今年の内に使いましょう。
譲渡は暦年課税。3カ月でも100万非課税です。今年の非課税枠は、今年のうちに。最底値の株状況、秋以降の証券税制の改正案には申告分離26%→10%案も出ています。選択の要は、ズバリ、申告分離株の原価計算。取得時の原価が不明でも当時の価格でOKですが、原価計算は源泉分離売却株も含めた総平均法ですから、ご注意を。今から銘柄別原価の計算を進めておきましょう。
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| NO.186 相続税の路線価公表、連続9年下落▲6.2%−平成13年の土地と自社株の評価、売買、贈与に着手しましょう。
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平成13年8月3日、相続税の土地の財産評価の基礎となる路線価公表が始まった。9年連続下落、路線価の平均額は全国平均で13万7000円/uで、前年の14万6000円から6.2%下落し、9年連続下落となった。今年10月以降には、インターネットでの公開も予定されている。
国税庁平成13年路線価
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路線価は、毎年8月上旬に相続税の計算上、土地の財産評価の基準とするために、国税庁が公表している公道に接する土地の1月1日現在の1u当たり地価です。
公表された平成13年路線価は、全国平均で▲6.2%、9年連続の下落となっていますが、下落幅は0.8%縮小しています。
ただし、都心部などは、公示価格と連動して上昇。路線価が日本一になる銀座5丁目の鳩居堂ビルの敷地(1168万円/u)は1.4%、港区の麻布十番、渋谷区の表参道などが上昇しています。
1.路線価は相続税の土地評価の基準
路線価公表により、今年起きた相続については、さっそく財産評価作業に入ることでしょう。
その路線価が高く、実態に合わないときは、評価方式の検討、時価鑑定などが必要になります。
2.路線価は、土地納税の基準
また、相続税の納税のために、相続土地を原資に資金化使用とした場合は、物納か、延納か、売却か、いずれの方法が有利かの選択をしなければなりません。
3.路線価は、財産対策の資産再編の基準
土地や土地を所有する自社株の贈与や売買にも、路線価を算定して税務上の方向性を定めることになります。
さあ、今年の財産対策実行がスタートします。 |
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| NO.185 10月1日からの金庫株解禁商法改正−自己株買取原則自由だが、使えるか?同族自己株の統合・資金化、個人株主は増税に
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平成13年10月1日より、改正商法が施行される予定であり、金庫株が解禁される(エクスプレスの最新トピックNO.181)。自己株買取が原則自由になったことで、事業承継対策にも活用されると期待が高かったが、税がブレーキとなる可能性がでてきた。
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■自己株の買戻しは、原則不可→原則自由
平成13年6月22日に国会成立した金庫株制度を盛り込んだ改正商法が10月1日より施行される予定です。従来の商法で消却やストックオプションなどの例外を除いては、原則禁止だった自己株買戻しを解禁、企業が特定の目的を定めずに取得可能、金庫に放り込んで保有も原則自由となります。ここで期待されたのはこれまで買取制限のあった非公開自社株です。市場流通性がなく経営権確保のためには第三者に売却することもできず、相続税評価と負担だけが高い非公開自社株を会社が買取って納税資金化する可能性ができました。
■自社株買取の手続きと買取限度−含み資産の多い会社は頭打ちに
公開会社であれば、原則として市場取引又は公開買付けの方法によります。 非公開会社においては、原則として買受ける特定の者を指名し、定時株主総会の特別決議により、買受株式の種類・総数・取得価格の総額を、配当可能利益+減少する法定準備金・資本金の額を限度とされます。会社の含み益が大きい場合は、配当可能利益の計算上その含み益は算定しませんから、含みで高額評価となっている会社の株主には限界があります。
自己株は、従来は原則取得保有不可でしたから、早期に消却・売却すべきものとして財務諸表では資産の部に計上されましたが、改正により資本の部の資本の減算項目表示されます。
■買取価格はみなし譲渡通達準用−時価純資産法人税控除しない価格と類似併用価格で
買取価格は、公開会社は当然に市場価格ですが、非公開会社の場合が問題です。 ここで登場するのが法人に資産を売却した場合の時価を規定した平成12年12月23日発遣の所得税みなし譲渡通達です。金庫株制度を予定していたかのようなタイミングの良さです。
株式の時価は売買実例適正価額とされ、実例適正価額がない場合は、財産評価基本通達の取引相場のない株式の評価基準を準用することとして、その判定に独自の基準を設けました。@同族株主判定は、譲渡贈与直前保有株式数による、A中心的同族株主に該当するときは常に小会社に該当するものとする、B土地等や上場株は譲渡時の時価とする、C純資産価額の算定では法人税相当額(42%)控除は行わない、とされています。
設立時に発起人名義で分散した株の買い戻しなどにぜひ応用したいところです。中心同族株主は高額買取資金化ができますが、問題は下記の譲渡課税の改正です。
■売主の譲渡課税は、株譲渡課税26%→配当所得最高50%総合課税へ大増税!?
(1)買主法人の会計税務処理…資本の部の控除項目として、取得自己株式数に対応する額を資本等の金額の減、差額は利益積立金の減額とされ別表五(二)で調整します。
(2)個人売主は増税に?…発行法人の利益積立金の減額に対応する売却額は、9月末まで26%税率譲渡益課税が、10月1日以降は同族中心株主にはみなし配当として最高50%の総合課税と大増税。せっかく自由化された自己株買いにブレーキがかかりそうです。いったん別法人へ26%で売却し、受取配当の益金不算入による自己株買い、相続株は発行会社の買取を前提に物納、など迂回策が講じられるかも知れませんが、税当局の取扱が注目されます。
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| No.184 税務署さんの誤指導で申告が誤った場合には延滞税は取られない−国税庁が通達をようやく発遣
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平成13年7月17日、国税庁は、平成13年6月22日付けの法令解釈通達「人為による異常な災害又は事故による延滞税の免除について(法令解釈通達)」を公表した。国税の誤指導の範囲には面接相談や解説本も含め、誤指導にしたがった結果の申告誤りの場合には、延滞税を免除するものである。
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≪国税庁さんが出した新しい通達です。
タイトルは一見それとわかりにくいものの、つまり、税務署さんが納税者に誤指導をした結果、それを信じて納税者が誤った申告をして、少ない税金を納めたとしても、その罰金である付帯税は免除されるという内容です。
あたりまえといえばあたりまえ、なんですが、これが今までは、過少申告加算税などの罰金は免除になっても、期限遅れの延滞税は、実は免除にならなかったのです。
ところが、エクスプレス情報NO.115(平成13年5月17日号)「税務署の「ご指導」は「誤指導」?−ストックオプションの課税指導誤りに加算税・延滞税取消措置」で既報のとおり、税務署が途中で見解を翻したために、過去の国税庁の質疑応答文書の解説を信じて申告した納税者が、信義則を問題にして訴訟を起こす事態が続出しました。
また、「平和事件」と呼ばれる無利息貸付金の認定利息の訴訟も記憶に新しいところです。
そこで、税務署が誤指導をした場合、あるいは税務解釈を変更した場合の罰金の取扱を、今回明文化しました。
もともと、こうした誤指導の場合には、税金を少なく申告しすぎた場合の罰金である過少申告加算税は、課税事務の取扱で免除されていました。しかし期限遅れの利息にあたる延滞税については、利息は遅れた分だけトクしてるでしょ、とばかりに、免除になっていなかったのです。
納税者からみれば、この低金利時代に、原則4.5%、それ以降14.6%という延滞税は、サラ金並の高利、とんでもないと反発がでていました。
1.今回の通達では、延滞税免除は下記のケースとしています。
(1)税務署の誤指導
納税者がちゃんと資料提出していたのに、税務署員が誤った指導をし、それを納税者が信頼してその通りに申告したことについて、納税者に責任がない場合(その後の税務調査で何も言われないというのは誤指導とはならない)
→法定申告期限の翌日から誤指導を知った日から7日間までの延滞税免除
(2)申告書を提出した後で、法令通達解釈が明確になった場合で納税者の解釈に相当の理由があること(税法の不知・誤解・事実誤認はこれにあたらない)
→法定申告期限の翌日〜解釈が明らかになったことを知った日から7日間まで延滞税免除
(3)申告期限の段階で具体的金額が確定していないため税額計算できない場合などその他
→確定した日など以後7日間までの延滞税免除
2.事前確認でリスクヘッジを
税務上解釈が明らかでないグレーゾーンや、事実認定により解釈が左右されるポイントは、実はたくさんあります。特に資産税の分野では、その傾向が顕著です。
技を凝らした「節税対策」を行っても、それが判断ミスだったり、後日に解釈変更があったりした場合は、後日の税務調査で過少申告加算税や延滞税が、どかん!とかけられてしまえば目もあてられません。
積極的に事前折衝をして、担当官の確認を得たポイントについては、後日覆っても加算税延滞税のリスクが回避できるのですから、グレーなポイントについては、事前確認をしてしまえば、怖いものなし。
もちろん事前確認の「証拠」はきっちり残しておくことです。
こうした行政当局との折衝を、理論的にきちんとできる専門家が必要なのです。≫ |
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| NO.183 総務省は固定資産税評価額を平成15年度よりネットで公表、建設省は不動産評価基準に収益還元導入も
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平成13年7月4日、総務省は固定資産税評価額をネット公開することを公表した。また7月6日、国土交通省は不動産鑑定士が土地や建物の価格を算定する際の基準を11年ぶりに見直し、来年度に新基準を導入することを発表した。
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≪国税庁さんが出した新しい通達です。
タイトルは一見それとわかりにくいものの、つまり、税務署さんが納税者に誤指導をした結果、それを信じて納税者が誤った申告をして、少ない税金を納めたとしても、その罰金である付帯税は免除されるという内容です。
あたりまえといえばあたりまえ、なんですが、これが今までは、過少申告加算税などの罰金は免除になっても、期限遅れの延滞税は、実は免除にならなかったのです。
ところが、エクスプレス情報NO.115(平成13年5月17日号)「税務署の「ご指導」は「誤指導」?−ストックオプションの課税指導誤りに加算税・延滞税取消措置」で既報のとおり、税務署が途中で見解を翻したために、過去の国税庁の質疑応答文書の解説を信じて申告した納税者が、信義則を問題にして訴訟を起こす事態が続出しました。
また、「平和事件」と呼ばれる無利息貸付金の認定利息の訴訟も記憶に新しいところです。
そこで、税務署が誤指導をした場合、あるいは税務解釈を変更した場合の罰金の取扱を、今回明文化しました。
もともと、こうした誤指導の場合には、税金を少なく申告しすぎた場合の罰金である過少申告加算税は、課税事務の取扱で免除されていました。しかし期限遅れの利息にあたる延滞税については、利息は遅れた分だけトクしてるでしょ、とばかりに、免除になっていなかったのです。
納税者からみれば、この低金利時代に、原則4.5%、それ以降14.6%という延滞税は、サラ金並の高利、とんでもないと反発がでていました。
1.今回の通達では、延滞税免除は下記のケースとしています。
(1)税務署の誤指導
納税者がちゃんと資料提出していたのに、税務署員が誤った指導をし、それを納税者が信頼してその通りに申告したことについて、納税者に責任がない場合(その後の税務調査で何も言われないというのは誤指導とはならない)
→法定申告期限の翌日から誤指導を知った日から7日間までの延滞税免除
(2)申告書を提出した後で、法令通達解釈が明確になった場合で納税者の解釈に相当の理由があること(税法の不知・誤解・事実誤認はこれにあたらない)
→法定申告期限の翌日〜解釈が明らかになったことを知った日から7日間まで延滞税免除
(3)申告期限の段階で具体的金額が確定していないため税額計算できない場合などその他
→確定した日など以後7日間までの延滞税免除
2.事前確認でリスクヘッジを
税務上解釈が明らかでないグレーゾーンや、事実認定により解釈が左右されるポイントは、実はたくさんあります。特に資産税の分野では、その傾向が顕著です。
技を凝らした「節税対策」を行っても、それが判断ミスだったり、後日に解釈変更があったりした場合は、後日の税務調査で過少申告加算税や延滞税が、どかん!とかけられてしまえば目もあてられません。
積極的に事前折衝をして、担当官の確認を得たポイントについては、後日覆っても加算税延滞税のリスクが回避できるのですから、グレーなポイントについては、事前確認をしてしまえば、怖いものなし。
もちろん事前確認の「証拠」はきっちり残しておくことです。
こうした行政当局との折衝を、理論的にきちんとできる専門家が必要なのです。≫ |
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| NO.182 税務署はここを見ている!こんな会社が注目される−国税庁、法人の税務調査対象分類を明らかに
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国税庁はこのほど、法人の管理区分や判定基準、管理事務手順を明らかにした。
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≪税務署さんは、7月初頭が人事異動時期。6月末で一期間が区切られ、新任体制でスタートします。
新任体制で着手するのが、前任からの引継と調査対象事案の選定ですが、その基礎になるのが、各法人の区分管理。これは、過去の申告の実績や調査事績、資料箋・情報により行います。
今回、その区分管理の方法が明らかになりました。
●第1グループ(優秀ですねグループ)
@判定事務年度の開始年の2月1日〜翌1月31日の事業年度の終了の日以前3年以内開始事業年度で継続して期限内青色申告をしている法人。
つまり、今なら、来年1月末までに終了する決算期の前・前期までがきちんと期限内青色申告ができていたか、です。
A過去5年間の同じ国税局管内の法人の平均所得金額以上であること。
ただし、平均以下でも業績の早期回復が見込めればよく、所得ゼロの決算期でも、赤字理由が臨時的で明白な場合があれば例外とされます。
B税務調査で事業実態が的確に把握されていること、不正計算をしたり、過去に多額の追徴を受けていたりしていないことです。
●第2グループ(まあがんばってねグループ)
中間層です。第1にも第3にも入らないと、ここに分類されます。
●第3グループ(要注目グループ)
@過去の申告・調査・資料・情報から常習的に不正計算が想定される。
A事業規模が急速に膨張、
他の税務所管内にも事務所が散在、広域で事業展開、
海外取引法人で規模からみて要注意、など。
Bその時々の社会情勢から特に的確な調査が必要。
Cその他大口追徴の行われた無申告常習法人、
多額の使途不明金が把握された法人
暴力団等に関係ある法人
上記の区分により、
過去の申告実績、調査事績、他の部門(所得税や資産税)の有効資料の有無、代表者等の所得・資産の異動状況が調べられるというわけです。≫
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| NO.181 金庫株解禁の改正商法成立−会社の自社株買取・保有が、原則自由に |
平成13年6月22日午前の参院本会議で、企業が自由に自社株を保有・処分できる金庫株制度の解禁を柱とする商法改正法案が可決成立した。6カ月以内に、今秋から施行の見込み。
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≪ 会社が自社株を買い戻し、消却しないまま保有して、金庫に放り込んでいる状態の自社株を「金庫株」といいいます。
1.原則買い戻し不可→原則可へ
これまでは、自社株買い戻しは、商法上下記の場合に限られ、自社株買い戻しは原則禁止されていた制度が、大きく変わることになります。
@会社分割・減資における株式の消却、A合併・吸収分割・営業譲渡、B権利の実行(競売や代物弁済)、C株主の買取請求権の行使による買取、D発行済株式の10%までの使用人・取締役への譲渡、E株式の利益消却、F譲渡制限ある株式で会社へ売渡請求(次のGと合わせて発行済株式数の20%)、G相続人からの相続開始後1年内の取得(Fと合わせて20%)
改正商法により、どんな目的でも自社株を取得でき、保有の期間や数量にも制限がなくなります。
2.自社株買い戻し自由化の狙いと効果
この自社株買い戻し自由化の狙いと効果はどこにあるのでしょうか。
@金融機関が改正銀行法の規制により保有できなくなった株式を放出した場合に、そのままですと市場で株価の下落を招きますが、自社株を事業会社が取得することができるようになれば、株価を安定させ、株価の急落を防ぐことで証券市場を支えることができます。
A企業買収の時に保有する自社株を買収資金代わりに使うことができます。
@自社株には議決権はありませんが、企業買収を受けそうになった場合に、保有自社株を売却し、議決権数を増やして経営防御に使うことができます。
また、非公開会社でも、自社株の買取・保有が自由になるのですから、当然、会社を受け皿として相続人は自社株を物納し、会社は国からその株を買い取ることが可能になります。
3.買取金額の制限
ただ債権者の保護のため、改正商法は保有できる自社株の取得金額は、下記の金額を越えないこと、とする制限を設けています。
取得金額の総額<配当可能利益+減少する法定準備金・資本金の額
会社の含み益が大きい場合は、配当可能利益の計算上その含み益は除かれますから、含み益のため高額評価になっている会社の株主には限界があるといえます。
4.単位未満株制度廃止→単元株制度の導入
また、今回の改正で、大半の上場企業で採用されている単位株制度(1000株を最小の売買単位とする制度)廃止し、売買単位を企業が自由に決められる仕組み=単元株制度を導入することとされます。≫
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